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「従業員の意識調査」の結果をどう社内にフィードバックしたらよいか?

2017.4.19

みなさんの会社では従業員の意識調査を導入されていますか?いわゆるES調査、エンゲージメントサーベイ、ストレスチェックなどその種類は多様化しています。社内で独自作成するものもあれば、外部の調査を導入する場合もあるでしょう。

では、こうした調査を実施した後、社内に結果をどのようにフィードバックされていますか?

今回のブログでは、特に従業員へ結果をフィードバックする際によくある質問について、「働きがいのある会社(以下、ベストカンパニー)」で取り組まれている事例などを含めお話したいと思います。

1. フィードバックはなぜ必要か?

GPTWの「働きがいのある会社」調査では、「従業員へのアンケート」を行っていただきますが、この結果の共有方法について、人事部や経営企画の担当者からご相談を受けることがよくあります。忙しい合間を縫ってアンケートに回答してもらったことに感謝したいという気持ちがある一方で、「結果がよくなかったのだが、従業員を含めて共有した方がよいのか?」といった質問もあります。経営や管理職に報告することは当然であっても、一般従業員にまで共有するとなると、二の足を踏んでしまう場合もあるようです。

しかしながら、従業員の立場に立てば、「働きがいのある会社調査に協力したが、結局社内の結果はどうだったのか?」、「会社は従業員の声をどのように受け止めたのか?」と、内心気になっていることは否めないでしょう。そういう意味で、結果のフィードバックをすることはとても大切なことです。

実際、調査後に何かしらの機会を通じて、アンケートの結果を全社レベルでオープンに共有している企業では、次年度の調査でも回答率がよい場合が多く、従業員の関心を引き付けています。

さらに、ベストカンパニーでは、フィードバックを必ず行うことで、課題解決に向けたアクションの企画や実行プロセスに従業員も積極的に参画してもらうなど、よりよい職場づくりに向けた前向きな協力を引き出すことに成功しています。

2. フィードバックで伝えるべきことはなにか?

フィードバックで大事なことは、単なるデータの報告だけで完結しないということです。現在の組織のどんなところが「強み」であり、また「成長の機会」(課題)として浮き彫りになったのか、わかりやすく言語化することがポイントです。また、そうした組織の特徴がどういう背景(要因)からもたらされたものであるのか、仮説があると理解されやすいでしょう。

そして改めて、会社として目指す理想の職場像を明らかにし、現状とのギャップから、今後会社としてどのような取り組みをしていくのか、「方針」や「実現のための具体的な内容」について伝えることが大切です。

つまり、調査で明らかになった組織の課題に対して、前向きに取り組んでいくことの意思表示とも言えます。従業員に協力してもらいたいことがあれば、一緒に伝えていくとよいでしょう。ベストカンパニーでは、ボトムアップの活動も積極的に行っていますが、プロジェクトメンバーを社員から有志で募る場合にもこの機会を利用されています。

3. 結果レポートのデータはどこまで共有したらよいか?

会社からのメッセージを裏付けるものとして、データを活用することは有効です。ただし、調査結果の開示について率直であることは大事なスタンスではあるものの、集計データの全てを開示することは、少々情報が多すぎる場合もあるでしょう。特に一般従業員が業務の合間や会議の場などでさっと理解するには適していません。全社レベルで共有する場合は「シンプルで、わかりやすいこと」が大切です。

例えば、自社の「強み」や「成長の機会」を表している設問や、自社として大事にしている設問を絞り込み、それを具体的な数字も含めてオープンにすることをお薦めします。もちろん、参考データとして経年比較が可能であれば、「前回の結果」も加えてどんな点に改善が見られたのか、また低下があったのか変化を言及すると、会社の取り組みの成果がわかりやすくなります。

また、自由記述式のコメントが手元にあれば、意見の多かった内容についてまとめてみるのもひとつです。

あるいは、自社の特徴を全体的にとらえるのに有効なデータがあれば、それを利用してもよいでしょう。GPTWの調査で言えば、「全設問平均」、「総合設問(総合的に見て「働きがいのある会社」だと言える)」、「5つの要素平均」といったものがそれに当たります。

4. いつ、どのようなタイミングでフィードバックするか?

では、結果のフィードバックは、誰がどのようなタイミングで行うのがよいのでしょうか?たいてい「経営向け」には経営会議、「管理職向け」には定例会議や研修などが通常の機会として頻繁にありますが、人数も多い「一般従業員向け」に説明を行おうとすると、前もって場を予定することが必要となります。

よくお話をうかがうのは、全社員が集まる「社員総会」の機会が多いようです。なかなか全員が集まりにくいといった企業の場合には、人事の責任者が拠点を巡回してプレゼンテーションする、といったこともあります。それも難しいという場合には、社内報に掲載する場合もあります。

ある企業では、年初の全社員(400名程度)が集まる社員総会で、社長が調査結果や今後の施策の方向性などを説明しています。その後、会場の従業員から質問や意見を直接出してもらい、1時間位をかけてマネジメントと従業員との間でコミュニケーションの機会を設けているそうです。

初年度の結果は想定以上に厳しい結果でしたが、率直に現状フィードバックをすることから始め、1年かけて取り組みを行い、調査で振り返るといったサイクルを回しながら、年々成果をあげています。全体での共有会は、毎年継続されているので、今では社員からの意見も活発に出るようになり、施策の実効性も高まっているようです。

5. 従業員へフィードバックすることのメリット

さて、フィードバックについていくつかのポイントをお伝えしてきたものの、最終的にはそのやり方にルールも正解もありません。会社の規模や企業文化によって、伝え方は千差万別と言えるでしょう。また初めて調査を行ったので、初年度は管理職のみのフィードバックに留める、という選択もあるでしょう。

しかしながら、何かしらの方法で、会社からのフィードバックがあれば、アンケートに協力した従業員も回答して良かったと感じることでしょうし、たとえ組織の現状が必ずしもよい状態でない結果であったとしても、会社がこれから本気でよい職場づくりをするんだ、ということを好意的に受け止めてくれるでしょう。従業員の意識調査を行うことの目的を経営のための現状把握に留めず、最終的には、一人ひとりの従業員を職場づくりの担い手として参画してもらうためのツールとして活かしていくこともできると考えています。

実際に、ベストカンパニーでは、よい職場づくりのアイディアの多くは従業員から生まれています。取り組みの推進も従業員の自発的な行動や有志のメンバーで構成される社員コミッティーに委ねられている場合が多いようです。そして、彼らのよい行動を引き出す動機となっているのが、まさに「調査結果のフィードバック」であるのです。

これから調査を予定されている会社のみなさま、結果が出たらその熱が冷めないうちに、ぜひ結果の共有をしてみませんか?

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