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【講演報告】リコージャパン株式会社主催「Value Presentation2017 All for Customers "働き方"にイノベーションを。」 講演登壇

2017.12.13

11月15日(水)大阪で開催された、リコージャパン株式会社主催の「Value Presentation2017 All for Customers “働き方”にイノベーションを。」にお招きいただき、小社シニアコンサルタント・小林順子が講演を行いました。

講演では、‟「働き方改革」と「働きがい」について”と題し、350名もの参加者がお集まりの中、以下の内容をお話させていただきました。

■「働き方改革」は、多くの企業の1番の優先的人事課題であるが、「働きがい」につながっていない企業が存在する

労働人口の減少の加速や日本の生産性の低さから、「働き方改革」は、多くの企業で推進しなければならない喫緊の課題である。最新のGPTWのアンケートにおいても、現在抱えている人事課題についての各社からの回答は、「働き方改革」が選択率1位の課題であり、さらに具体策の1位は残業時間の削減であった。

この結果より、「働き方改革」の施策は、労働時間の適正化や休暇の取得推進など「働きやすさ」に対する取組みがメインになっていることが明らかである。

GPTWでは、「働きやすさ」の取組みは、「働きがい」を構成する要素の一部であると考えており、最新の調査参加企業においては、「働きやすさ」の設問のスコアが高い場合、2つのケース(「働きがい」全般が高い企業と、「働きやすさ」だけが高い企業)が存在している。

■「働きがい」が全般に高い企業と「働きやすさ」だけが高い企業の違いは、ミッション・ビジョン・バリューの浸透度の違いである

「働きがい」が全般に高い企業を分析した結果、ミッション・ビジョン・バリューが明確で、トップから一般従業員まで共通の価値観が浸透していることが明らかになっている。

ミッション・ビジョン・バリュー浸透の成功を左右するのは、「トップからの発信」、「施策立案部門の企画・運用」、「現場における中間管理職の働きかけ」の3つの機能における取組みであり、各機能毎に以下の事例についてご紹介した。

・「トップからの発信」:様々な機会を設定し、回数を重ねて徹底的に伝え続けること

・「施策立案部門の企画・運用」:目的を長期的なミッション・ビジョン・バリューの実現におくと同時に、現場の意見を運用に反映すること

・「現場における中間管理職の働きかけ」:中間管理職自身がミッション・ビジョン・バリューを伝える役割を持つことを認識し、日常の部下のミッション・ビジョン・バリューを体現した行動をほめること

■風土改革は、ひとつの効果的な施策で劇的に変わることはほとんどなく、地道な活動をねばり強く推し進めることが大切

ベストカンパニーに長年選出されている企業のある経営者が、『働きがいの高い企業にするための取組みは、5年10年かかるものである』とおっしゃっているように、風土の変化を日々肌で感じるのは難しく、ある時に振り返ってみると『あの時はああだったなぁ』と笑い話になるようであればやっと成功したといえるのではないか。

その上で、GPTWの調査は「働きがい」を高めるための地道な活動の進捗や変化の過程を定期的にチェックするツールとして活用することが可能である。

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当日は、参加者から「働きがい」を高めていく為のポイント等について多くの質問が挙がるなど、今後の各企業様の「働きがい」向上につながる「働き方改革」の推進が大いに期待される機会となりました。