アメリカン・エキスプレス・インターナショナル, Inc.

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帰属意識を高める活動と並行し、個性を尊重するDE&Iを推進
ベストカンパニー常連・アメックスのエンゲージメント向上施策

アメリカン・エキスプレス・インターナショナル, Inc.
副社長 広報 日本/アジア・太平洋地区担当 津釜 宜祥 様

日本における「働きがいのある会社調査」において10年以上ベストカンパニーに選出されているアメリカン・エキスプレス。同社副社長・広報 日本/アジア・太平洋地区担当の津釜 宜祥様に、コロナ禍において、より一層強い信頼関係や一体感の醸成につながっている取り組みをご紹介いただきました。

※本記事は2021年10月27日に開催した【GPTW事例セミナーVol.5】タテ・ヨコ・ナナメの連携を強化し働きがいを高める!ニューノーマル時代の”強いチーム”をつくるには~「働きがいのある会社」ランキング上位企業登壇~において、『完全在宅で生まれたアメックス流職場エンゲージメントの戦略』というテーマでご講演いただいた内容の抄録です。

<記事のポイント>
✔完全在宅で想定したリスクとアメックス流エンゲージメント戦略
✔縦割りの組織だからこそ力を入れる部門横断型施策
✔一歩先を行く、真のダイバーシティ&インクルージョン実現に向けた取り組み

コロナ禍で始めた「ポッドキャスト番組」の狙い

アメリカン・エキスプレスが日本で事業を開始したのは1917年であり、日本においても100年以上の歴史があるブランドです。多くの方は一般の消費者の方が使うカードをイメージされると思いますが、大企業の社員のコーポレートカードを発行したり、中小企業やスタートアップのオーナー様が持つビジネスカードを発行したりなどBtoBビジネスも大きな規模で展開しています。

業務では、コールセンター、営業、コンサルタント、マーケティングなど多様な仕事があります。おかげさまで「日本における働きがいのある会社」のランキングで、大企業部門において今年は若手ランキングで1位、女性ランキングで2位、総合ランキングで6位という大変光栄な評価をいただきました。LGBTQA+の社員の働きがいにも力を入れており、今年もwork with Pride評価の最高位であるGOLDを受賞しています。

そんな当社は、2020年の3月ごろのコロナが蔓延し始めたタイミングで、ほぼ全員の在宅勤務を決定しました。当時、経営陣と想定したリスクは大きく3つあります。1つ目は、対面コミュニケーションが減り、社員と会社のつながりが希薄化すること。2つ目は、経営戦略に関する理解が浅くなること。在宅中心になると自分のチーム以外が見えづらくなると考えました。そして、3つ目は、社員のメンタルヘルスについてです。特にコールセンターの場合、お客さまからの電話に一人で対応しながら生活するので、メンタル的に辛くなることも出てくるかもしれないと考えました。

これらの3つのリスクを解決する施策として、ポッドキャストによる情報発信をすることにしました。番組名は「THIS WEEK」です。経営陣が社員に一方的にコミュニケーションをするのではなく、社員が本当に苦労していることや、今知りたいと思っていること、自分の所属する部署以外で行われている活動など、多様なテーマをミックスして伝えてきました。ライブ配信が終わった後はイントラネットにアップされるので、いつでも好きな時間に視聴できます。社員たちは、ストレッチしながら聴く、皿洗いしながら聴くなど、さまざまな聴き方をしているようです。

ポッドキャストの視聴データを分析してコンテンツに反映することも重要です。どのコンテンツが社員に刺さって、どの部署が聴いていて、どういうフィードバックがあるかを把握するようにしています。社員からのフィードバックとしては、回答者の98%が「とても満足」もしくは「満足」と答えており、効果は数字にも表れています。「会社の優先事項やビジネスの方向性を知ることができた」「組織の強い関係性を感じる」「社内のさまざまな部署の話を聞く良い機会になった」などのコメントも届いています。

社員の帰属意識を高める「部門横断型のERG戦略」

interview_211206_01.jpg当社は縦割りの組織になっているため、社内でネットワークを構築することが容易ではありませんでした。そのためコロナ前から「部門横断型のERG (Employee Resource Group)戦略」を実施し、社員のネットワークを構築して帰属意識を高めることや、社内でのキャリア形成などを支援しています。日本には4つの大きなネットワークがあります。「TEAMEX」と「Blue Box Engagement Team」は、会社全体にフォーカスするネットワークであり、女性活躍やキャリア形成などにフォーカスした「WIN」とLGBTQA+とそのアライで形成される「PRIDE +」はインクルージョンとダイバーシティを目指すネットワークです。

「TEAMEX」は会社全体のイベントなどを企画するネットワークであり、例えば、社員のCSR活動としてボランティア活動などを運営したり、クリスマスパーティーなど楽しいイベントを企画運営したりしています。「Blue Box Engagement Team」は社員のキャリア開発や人材紹介、部門紹介などを担うネットワークです。社内でキャリアフォーラムを定期的に開催し、社内で異動したい人がいたら勧めたり、さらにはオープンになっているポジションの情報をシェアしたりなど活動内容は多岐にわたります。「TEAMEX」と「Blue Box Engagement Team」、『WIN』「PRIDE+」にはどれも社長や役員クラスがエグゼクティブスポンサーとしてついており、いわば経営判断の一端を担っているものです。

真のダイバーシティ&インクルージョン実現に向けた取り組み

interview_211206_02.png「WIN」はWomen’s Interest Networkの略です。女性のキャリア開発や、会社全体の女性社員のメンバー制度などを運営しています。コロナ禍では、一人ひとりのウェルビーイングを担保するために、ヨガやエクササイズ、呼吸方法のクラスなども交えておこなってきました。ほとんどの社員が東京オフィスで働いているため、地方のオフィスとの社員交流もバーチャルで行っています。「PRIDE +」はまだまだ新しいネットワークです。LGBTQA+のコミュニティ、またはLGBTQA+の社員をサポートすべく、さまざまなイベントを開催しています。

ERG活動から生まれた事例もあります。その代表が「性別移行ガイドライン」です。「性別移行ガイドライン」は、例えば、自分の部下が「ご自身のジェンダーを変えたい」となったときに、リーダーとしてどう解釈して、どういう支援をしなくてはいけないのかを示すガイドラインです。このほか、東京オフィスにジェンダーインクルーシブのトイレを設けたり、女性が管理職になるときにどういう支援が必要なのかフォーカスグループをして経営陣に伝えるなどしています。社員の属性を全社規模で把握する取り組みも行っています。任意参加の仕組みですが、自分のダイバーシティに関するデータを、コンフィデンシャルなシステムの中でレポートできるようにしました。社員の多様性に対して経営陣がアクションをとれているのか把握することが目的です。私たちは、こうしたアクションを積み重ねることによって、社員一人ひとりが公平に扱われていると感じてもらえる会社を目指しています。

アメリカン・エキスプレス・インターナショナル, Inc. 副社長 広報 日本/アジア・太平洋地区担当 津釜 宜祥 様 プロフィール

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2008年アメリカン・エキスプレスに入社。B2Bおよびコンシューマー向けクレジットカードのPRおよびコーポレート・コミュニケーションを担当。2014年よりオーストラリア・シドニーオフィスにて、日本を含むアジア太平洋地域のソーシャルメディアを統括し数々のブランド・キャンペーン、モバイル・ペイメントや空港ラウンジの発表に携わる。2020年より現職。アメリカン・エキスプレスの広報 / ソーシャルメディア /ESGなどを統括し、ダイバーシティー&インクルージョンに関しても積極的に関わりLGBTIQA+の社員ネットワークのスポンサーも務める。

アメリカン・エキスプレス・インターナショナル, Inc.

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1850年に米国ニューヨーク州にて創立したグローバル・サービス・カンパニーです。個人のお客様向けには多様なライフスタイルをサポートする商品やサービスをお届けし、法人のお客様向けには経営の効率化を実現しうる経費管理やデータ分析のツールを提供し、大規模/中堅企業や中小企業、個人事業主にいたるまで幅広いビジネスの成長を支援しています。日本では、1917年(大正6年)に横浜に支店を開設して事業を開始し、現在では世界170以上の国や地域に広がる独自の加盟店ネットワークとトラベル・サービス拠点を通じ、最高品質のサービスを提供しています。

本内容は2021年10月時点の情報です。

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