株式会社RERISE

更新日 2023.08.022023.04.05

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年平均成長率300%超の成長を支える
採用マッチングとガラス張りのデータドリブン経営

株式会社RERISE
代表取締役 田口 大志 様

2023年版「働きがいのある会社」ランキングの小規模部門(従業員99名以下)でベストカンパニーに選出された株式会社RERISE。一般的に不動産コンサルティング営業は人の出入りが激しい職種ですが、同社は積極的に採用活動を展開し、組織を拡大させてきました。株式会社RERISEの代表取締役である田口大志氏に、業界の常識を打ち破る経営スタイルや採用方針などについてお聞きしました。

<記事のポイント>
✓「スーパースターを生み出すより、100人の強いチームをつくりたい」という思いから起業
✓「失敗を失敗と捉えない文化」によって未経験者もどんどん成長できる
✓組織拡大の壁にぶち当たっても、それを乗り越えることを楽しむ
✓トップ自ら応募者と直接話し、採用マッチングの精度を上げる

スーパースターを生み出すより、100人の強いチームをつくりたい

GPTW 田口様のご経歴と、株式会社RERISEの成り立ちを教えてください。

田口様 前職では約10年間、不動産の営業会社に勤めていました。不動産の新規営業はアスリート気質なところがあり、野球やサッカーでプロとして活躍する人はごく一部なのと同じで、生き残るのが大変な世界です。生き残った人は天才的なセンスの持ち主なのですが、マネージャーとしての能力が比例するわけではないため、メンバーが育たないケースも多いのです。私もトップセールスでしたが、部下を育てることを大事にしていました。「トップセールスパーソンをつくるより、100人の強いチームをつくったほうが、みんなを勝たせられるし、幸せにできる」と考えて独立しました。

GPTW 2018年の創業時から、毎年、社員数も売上もハイペースで拡大しています。事業成長と組織マネジメントの関係性をどのように捉えていますか?

田口様 本当の意味で人を大切にすれば組織は大きくなるし、売上もついてきます。なお、当社は70名程度の組織ですが、2023年に新卒と中途合わせて70名の採用を計画しています。現在活躍中の社員はほぼ不動産業界未経験です。新たに採用する社員も業界未経験に絞りました。業界の常識に染まっていない人を、ゼロベースで育て上げる仕組みがあるからできることです。

また、一般的に不動産の営業会社は離職が多く、マネジメント業務の比重が増える中間管理職になると給料が下がるため、転職や独立に走る傾向があります。その問題を前々から感じていたので、中間管理職の評価制度を刷新しました。具体的には、「中間管理職を目指したい」と社員が思うような権限と、相場より高い給与を与えています。例えば、一般的にはアポイントとクロージングの担当は別々ですが、係長クラスになると、アポイントからクロージングまで全て任されるのでインセンティブも倍増します。他社の場合、クロージングは失敗できないので専任担当を置きますが、当社は「失敗を失敗と捉えない文化」があるので、どんどん権限移譲できるのです。

GPTW 「失敗を失敗と捉えない文化」はどういう意味ですか。

田口様 行動しないとミスは生まれないし、ミスをすることでデータが集まるので、失敗は会社の財産です。マニュアルは成功本ではなくミスをさせないための本だと考えています。ミスやトラブルが起これば起こるほどマニュアル本は厚くなる。結果、ミスやトラブルが減るのです。スキルが足りない社員がクロージングに失敗することもありますが、そのおかげで、商談を任せられるスキルレベルが明確になります。トライ&エラーの積み重ねにより、育成の仕組みを進化させてきたというわけです。

組織拡大の壁にぶち当たり、それを乗り越えることが喜び

interview_230404_01.JPG田口様 RERISEの文化には、「失敗を失敗と捉えない文化」に加えて、「上司が部下を勝たせる文化」と「賞賛する文化」があります。これは今も忘れられないエピソードなのですが、大学の先輩にご飯をご馳走してもらった時、「今度、お返しします」と言ったら、「お返しは、俺じゃなくてお前の後輩にやってくれ」と言われたことがあります。その言葉をとても粋に感じました。これが「上司が部下を勝たせる文化」の原点であり、上司は部下のために働くことが当社の文化になっています。

「賞賛する文化」を表すイベントとしては、RERISE AWARD があります。トップセールスパーソンは「売れて当たり前」だと思われがちです。だから年に4回は賞賛される機会をつくりました。ただし、トップだから偉いのではなく「全員の成果だよ」ということをあわせて伝えています。トップの裏には売れていない社員もいます。しかし、成長曲線の描き方は人それぞれで、今はダメでもあるとき一気に花開くこともあります。だから「みんなRERISEにいてくれてありがとう」という気持ちを全員に伝えています。

GPTW 事業の規模拡大に際して、組織カルチャーのゆらぎを感じますか。また、それをどのように乗り越えましたか。

田口様 ここまでの規模拡大は前職でも経験済みですので、壁にぶつかるのはこれからです。組織が大きくなったことで、階層が4階層から5階層くらいになりました。そうするとメッセージが下の階層に届きづらくなります。そこで、2週間に1度、社員に向けて企業理念や文化や行動指針について話す機会をつくりました。

攻め続けたら絶対に課題にぶち当たるものですが、私は新しい課題と向き合うことが楽しみです。150人の壁は150人に到達しなければ体験できません。何かエラーが起こることで、会社が成長するからです。

GPTW 「働きがいのある会社」調査の結果をどう活用していますか?

田口様 不動産の営業はあまり良くないイメージを持たれがちです。私自身も185cmで100kgの格闘家体型ですから、怖い人だと誤解されやすいのです。そのため「働きがいのある会社」調査でしっかり評価されていることが、採用ブランディングにつながっています。実際、応募者が増えるなど好影響を感じているところです。

トップ自ら応募者と直接話し、マッチングの精度を上げる

interview_230404_02.pngGPTW 離職率が高いと言われる業界で、社員が定着している理由を教えてください。

田口様 採用マッチングの精度が高いからだと思います。その見極めをするために、私は書類選考通過者全員と直接話すようにしています。2023年4月に40人入社しますが、その4倍の160人と面接しました。採用活動に最低でも160時間の時間を割いています。

GPTW 「働きがいのある会社」調査の結果によると、経営陣に対する信頼が高いようです。

田口様 会社のルール(行動指針)を遵守しているからだと思います。私は会社のルールに則って経営判断しています。会社のルールはクラウド上にアップされており、社員はいつでもスマートフォンのアプリで確認できます。また、センシティブな人事情報以外のデータも、徹底的にオープンにしました。会社の財務状況やお金の流れ、営業成績など出せる数字は全て出しています。経営者はお金の使い方も働き方も自制との戦いの連続ですし、世の中には自制できない経営者も多いです。クリーンな経営をしているから信頼を得られるのだと思います。

ちなみに、当社はデータ活用に注力しているため、スマートフォンのアプリで営業支援もしています。新規営業はお客様を探す作業が8割、商談が2割の世界です。お客様にアプローチしやすいエリアや時間帯などもデータで見える化して成功率を高めました。全社員でデータを活用できるようにしているから成果を出しやすいのです。

GPTW 最後に組織マネジメントに苦労しているベンチャー企業に向けてメッセージをお願いします。

田口様 会社組織の規模は、社長の器と比例します。社長が本気で会社を大きくしたいのなら必ずできるはず。悩んでいる時点で本気じゃないと思います。人を採用できないなら現場に出ていって採用すればいいし、応募が集まらないなら魅力的に見える工夫をすればいい。さらに言えば、会社の魅力は社長の魅力とイコールです。まずはご自身の身を振り返ってみてください。

株式会社RERISE 代表取締役 田口大志様 プロフィール

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1984年、神奈川県生まれ。2007年、神奈川大学卒。2009年に不動産会社に入社し、トップセールスとして活躍しつつ、チームマネジメントでも貢献。2018年4月、「日本一の不動産営業会社」を目指し株式会社RERISEを設立。社名には「ここからもう一発!人生いつでもスタートを切れる」という意味が込められている。

株式会社RERISE

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私たちRERISEは、お客様ひとりひとりのご要望や理想と真摯に向き合い、最適な「住まい」と「ライフプラン」を提供できる存在でありたいと考えています。また、多くの人の理想をより現実にするため、建築のプロがリノベーションを行い、ファイナンスのスペシャリストが最適な住宅ローンを考え、そこで初めてお客様へ提案します。限りなく理想と現実のギャップを減らし、ライフプランの不安解消を行い、不動産を通じてお客様の人生を豊かにします。

本内容は2023年3月時点の情報です。

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