武蔵コーポレーション株式会社

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「人材採用」と「社員満足」に徹底的に投資
優秀な人材が集まり、定着する会社のつくり方

武蔵コーポレーション株式会社
代表取締役 大谷 義武 様

関東エリアをメインに、収益用不動産による資産形成・資産保全のコンサルティングを行っている武蔵コーポレーション株式会社。2019年版「働きがいのある会社」ランキング(Great Place to Work® Institute Japan)において、中規模部門(従業員数100名~999名)5位に選出されました。中小企業は経営トップの考えと、企業理念への共感が最重要であると語る同社代表取締役の大谷義武様に、働きがい向上につながる数々の取り組みについてお話ししていただきました。

中小企業の最重要課題は、優秀な人材の獲得

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私たちは投資家を集めて、不動産に投資していただき、賃料収入を得ていただく「収益用不動産による資産形成・資産保全のコンサルティング」を行っています。業界的には、とにかく電話をたくさんかけて、気合で売るというのが当たり前だったのですが、私たちはその真逆ともいえる方法で投資家にアプローチしています。いわゆる反響営業です。セミナーや書籍などを通じて、資産運用に関心を持った投資家の方に、資産運用をご提案しています。

会社規模は年間売上100億円で経常利益が10億円くらい。社員は160名(パート・派遣社員含む)です。会社規模としては、中小から中堅くらいでしょうか。当社くらいの規模の企業で最も大事なのは、「いい人を集めること」だと考えています。もともと、さいたま市・大宮で創業しましたが、現在は東京・丸の内に本社を置いています。理由は、不人気と言われることもある業界で、しかも知名度が高くない当社が、採用を有利に進めるためです。

では、いい人とはどういう人か。中小企業の場合は、社長の考えを理解し、共感してくれる人だと思います。正社員は120名弱で、その7割が新卒採用です。新卒採用にこだわるのは、やはり企業理念に対する共感度が高いからです。離職率は全体で10%くらいですが、新卒よりも中途入社員の離職割合が高いです。そのため、ここ数年は、完全に新卒採用へとシフトしました。会社説明会では、事業内容よりも「三方よし」の企業理念と社風を中心に説明しています。不動産業に携わりたいという理由で入ってくる社員は少数で、ほとんどが理念や社風を決め手として入社しています。2日間のインターシップで学生を受け入れるときも、私が自ら自分の考えを述べるようにしているのです。最初のころは照れがありましたが、中小企業ではトップが自分を出すことがとても重要だと思っています。

学生には会社のすべてを見てもらうようにしています。営業現場や昼食への同行をしてもらうことも。採用活動ではいいところを見せたくなるものですが、入社後にギャップを感じて辞められるダメージはあまりにも大きいです。だから、全部見た上で決めてもらうようにしています。

理念への共感と並ぶこだわりは、高学歴の社員を採用することです。我々の業界が扱う物件は単価が高いです。平均単価は1億円なので、信用度が高い社員のほうがいい。投資家にとっても、社員の学歴が信用につながると思っています。実際にお客様の声を聞いてみると、「社員を見て取引することを決めた」というケースが多いです。採用コストは年間で1億円。採用専任の社員は5名。採用人数は年間で20名から30名ほど。今年もすでに東大2名、北大1名、東北大2名という具合に、有名国公私立大の学生の内定が決まっています。

社員旅行のコストは一人20万円…それでも安い

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当社はITベンチャー企業のような華やかさはない会社です。しかしながら、家族的な社風が学生にも好まれています。社員旅行や運動会などの交流イベントも大切にしており、特に社員旅行に力を入れているところも当社の特徴です。年1回、社員とその家族で沖縄に旅行しています。社員旅行の予算は3000万円。一人当たり20万円かけています。

3000万円は安くはないですが、下手な広告を打ってもすぐに3000万円かかります。そう考えると、3000万円で社員のモチベーションが上がるのなら費用対効果は高いです。辛い仕事も社員旅行というご褒美があるから頑張れるという社員もいます。

また、これは採用にも通じる話ですが、社員が少しでも誇りを持って働けるために東京駅徒歩3分のパシフィックセンチュリープレイスにオフィスを構えています。750坪で家賃は月3500万円。「家賃高すぎじゃないの?」って言われるのですが、私は家賃ではなく広告宣伝費として割り切って考えています。

人を集めるため、人に信頼してもらうための広告宣伝費だと考えて、オフィス戦略をしてきました。有名ではない中小企業だからこそ、信用をお金で買うというシンプルな考えを貫いています。ちなみに、入社を迷っている学生には、保護者の方と一緒にオフィスに来てもらうことも。29階にあり、景色もいいですから「ここならいいんじゃないか」とおっしゃられることも多いです。

社員の要望に極力応えることも大切にしています。たとえば、会社でペットを飼いたいとか、筋トレしたいとか、卓球したいとかいろいろ出てくるんですよ。もちろん、叶えられること、叶えられないことがありますが、できるだけアイディアを採用するようにしています。なぜなら、自分の意見を通すことで、自己承認欲求を満たしてもらいたいからです。それに、社員のアイディアが実際に働く環境を快適にすることもありますし、自由に意見を述べられるというのは風通しのよさにも通じます。大きな会社ではなかなか意見が通らないことが多いですから、一人ひとりの意見を吸い上げやすい中小企業のよさを存分に生かしていきたいと思います。

奨学金負担や支店づくりなど「社員を辞めさせない仕組み」

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3年ほど前から、社員の奨学金を支払う制度をつくりました。現在、新入社員の6割くらいが奨学金をもらっています。毎月1万円から2万円くらい、多い社員で3万円くらいですが、会社が負担することで、社員の定着にもつながっているのではないかと思います。このほか、健康診断はもちろん人間ドックも全額会社負担。社員の配偶者にかかる診断料も負担しています。

社員を辞めさせないために、支店をつくることもあります。たとえば、浜松支店は女性社員が、「パートナーの転勤で浜松に引っ越すけれど仕事は続けたい」というので作りました。沖縄支店も、「実家のある沖縄で働きたい」という希望を叶えるためにつくる予定です。これが吉と出るか凶と出るかはわからないですが、支店をつくることで社員がやりがいを感じながら仕事を続けられるのであれば、チャレンジする価値があると考えています。

理念浸透にも力を入れています。理念と指針をまとめた一般的に言われるクレドのようなものをつくり、毎朝全員で読むことにしています。その中の一人が読んだ内容に関して自分の考えを発表し、営業の現場でも理念に基づいた行動ができているかどうか振り返ってもらっています。

私自身は新卒で入った会社で6年間勤めましたが、会社の理念について考えたことはありませんでした。しかしながら、最近の学生は二言目には「理念」って言うんですね。物質的に満たされているなかで育ったからなのか、心の満足感を求めているのかな、と思います。つまり、自分の仕事がどのようにして世の中に役立っているのかを知りたいという欲求がすごく強いようです。

最後になりますが、会社が存続できる利益があれば、あとはお客様と社員、取引先に喜んでもらえればいいというのが私たちのスタンスです。そして、今一番考えるべきは、社員満足であると思って、さまざまなことに取り組んでいます。今回ご紹介した取り組みが、少しでも参考になれば幸いです。 

武蔵コーポレーション株式会社 代表取締役 大谷 義武 様 プロフィール

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1999年東京大学経済学部卒業。同年三井不動産株式会社に入社。同社にて商業施設(ショッピングセンター)の開発・運用業務(用地取得業務、テナントリーシング業務等)に携わる。2005年同社を退社し創業。関わる人全てを幸せにする三方よしの経営理念を軸に、収益用不動産の売買・仲介・賃貸管理を中心に事業を展開。拠点は東京の本社をはじめとし、さいたま・宇都宮・高崎・横浜・浜松に支店を構える。全国賃貸住宅新聞「管理戸数増加率」ランキングで全国1位を獲得するなど、創業から13期連続増収増益、売り上げ100億円を達成している。

武蔵コーポレーション株式会社

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収益用不動産による資産形成・資産保全のコンサルティングを行う個人向け資産運用会社。創業以来不動産の中でもアパートやマンションといった収益用不動産に特化し、事業を展開。不動産業界の中でも、収益用不動産は特殊な分野のため税務・法務を中心とした専門的な知識が求められる。単に不動産を売る・買うというところから資産を形成し保全するという専門的な領域の業務を確立。唯一無二の「プライベートアセットマネジメント会社」を目指す。

本内容は2019年5月時点の情報です。

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