株式会社タケウチ建設

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外国人雇用の割合が47%を占める広島の建設会社は
フェアな評価とフラットな組織で働きがいを育む

株式会社タケウチ建設
代表取締役社長 竹内 謹治 様

特許技術に基づく地盤改良工事、軟弱地盤基礎工法を軸に事業を展開する株式会社タケウチ建設は、広島県三原市に本社をおき、ベトナムに子会社を構える企業です。Great Place to Work® Institute Japan の2021年版「働きがいのある会社ランキング」では、小規模部門の42位にランクインしました。国際色豊かな同社が、どのようにして働きがいのある会社をつくってきたのか伺いました。

ベトナム、ミャンマー、中国など海外出身者が活躍

interview_210402_01.png当社は広島県三原市に本社を構える建設会社です。大型施設を建てる際の基礎工事を事業の柱とし、特許技術に基づく地盤改良工事、軟弱地盤基礎工法などを提供しています。基礎工事に不可欠とされていた杭を必要としないTNF工法は、東日本大震災や鳥取地震などの大きな地震にも強いことが証明されました。杭を打たないため地中の環境を傷つけることなく、解体のコストも抑えられる特徴もあります。また補強土袋(T-BAGS)を使った減震工法などと組み合わせることで、さらに地震による建物の振動を低減させられるため、日本各地で施工実績を増やしているところです。

従業員数はベトナムの子会社を含めて約100名です。外国人雇用を始めて7年となりますが、2021年4月からは47%が海外出身の従業員となる予定です。ベトナム、ミャンマー、中国、イラン、トルコなどの出身の従業員たちが活躍しています。ベトナムに子会社を構えた理由は、ベトナムは軟弱地盤が多くマーケット的にブルーオーシャンであることと、日本のカルチャーにマッチングする国民性、エンジニアとしてのポテンシャルの高さです。

広島県三原市は人口10万人に満たない街ということもあり、人材獲得に苦労してきました。そのため海外出身のエンジニアを採用するようになりましたが、理由は人件費が安いからではありません。技能実習生ではなく正社員として受け入れ、日本人のエンジニアと全く同じ労働条件です。むしろ日本人のエンジニアよりも高く評価されている優秀な外国人のエンジニアが大勢います。

採用も自社で行っています。タケウチ建設の評判は、クチコミでベトナムの有名大学の学生にも知られるようになり、現在はハノイ土木大学、ホーチミン工科大学といった名門校からの入社も増えました。クチコミに加えて、現地の言葉で情報発信していることも採用につながっています。さらに今後、タイやミャンマーなど東南アジアに進出する際にも、海外出身のエンジニアたちがその架け橋になってくれるでしょう。

日本人と外国人のエンジニアの差別は一切なく、評価は平等

外国人の従業員は異文化の中で働くことになりますから、もちろんサポートが必要です。まず「家族として受け入れる」ということが大前提。私たちは「家庭的な雰囲気をもった革新的集団」を目指しているため、採用時にも家族を大切にしていることが要素の一つなのです。ちなみに「家族を大事にする」「素直である」「成績が良い」の3つを重要な採用基準としています。

彼らとのコミュニケーションをする上で大事にしているのは、日本語を丁寧にゆっくり話すこと。もちろん会社として、日本で仕事をして生活ができるよう日本語能力試験N2を取得できるまで日本語の教育機会をつくっています。それでも、日本語が苦手でコンプレックスを持つ従業員がいるのも事実。その場合は、ベトナムの子会社で技術と日本語を覚えてから日本で働くこともできるし、ベトナムの子会社で働くという選択もできます。海外出身者を受け入れるからには、働く上のベースとなる受け皿を提供しなければなりません。日常生活に不安や悩みがあってはいい仕事ができませんから。

私は常々、従業員に対して「ハッピーな会社をつくろう」と語りかけています。「働きがいのある会社調査」に参加したのは、「ハッピーな会社」を目指すにあたり、今どのあたりにいるのか現在地を確認するためです。「ハッピーな会社」の土台には、フェアでフラットな文化が欠かせないと思います。先ほどもご紹介したように、日本人と外国人のエンジニアの労働条件は同じですし、評価も平等です。また、国籍も役職も関係なく、なんでも言い合えるフラットな関係を築いてきました。

包み隠さずお話しすると、当社の従業員がまだ外国人と働くことに慣れていなかった時代は、パワハラの問題があったのも事実です。私は頻繁に従業員に話を聞き、絶えず見守ることで、できるだけ早く問題を見つけて、解決するように働きかけてきました。

基本理念と基本経営方針をやさしい日本語に直し、浸透させる

interview_210402_02.png基本理念は「皆様のお役に立てますように」です。会社として目指すのは「ハッピーな会社」であり、そこで働く従業員が目指すのは「お役に立つこと」です。技術だけでなく、普段の行いも含めて、社会に役立つ人になろうと毎朝の朝礼で話しています。朝礼は基本理念と基本経営方針を振り返る時間です。

基本経営方針は「家庭的雰囲気を持った革新的集団」「新技術にチャレンジする集団」「能力主義をベースによく働いた人が報われる集団」「公正で透明な組織運営」、そして「夢を実現する集団」です。これらをいつでも思い出せるように「タケウチグループハンドブック」をつくりました。

基本理念や基本経営方針は日本語で書かれているため、外国人の場合は日本独特のニュアンスを読みとることができません。そのため、日本語をできるだけ噛み砕いて、日本語がそこまで得意ではない従業員も理解できるように配慮しています。

海外出身の従業員は、本当に一生懸命働きます。よく働いた人が報われるということも重要です。物質的な面でもそうですし、精神的な面でも報われるべき。フェアな評価や待遇はもちろん、お互いを称え合い、支え合うコミュニケーションも大切にしています。

私たちはこれからも「ハッピーな会社」を目指します。そのためにある程度の規模までは会社を成長させますが、「成長を止める」という選択も必要です。また、建築の基礎工事というと、もう技術的に成熟していると思われがちだと思います。しかしながら実際はまだまだやるべきことがある。これからも、国際色豊かなチームでチャレンジし続けながら、世の中の一歩先をゆく新しい技術でお役に立ちたいと思います。

株式会社タケウチ建設 代表取締役社長 竹内 謹治 様 プロフィール

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広島県出身。広島大学工学部 建築学科卒業。広島大学大学院 国際協力研究科 開発科学専攻 博士課程 中退。1970年、東中国菱重興産株式会社入社。1972年一級建築士取得。1987年株式会社ティーアンドピィー設計事務所設立。1990年有限会社タケウチ建設設立。代表取締役就任。2005年資本金増資と共に株式会社タケウチ建設に組織変更。

株式会社タケウチ建設

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TNF工法他特許工法の施工・管理、建築施工・監理(店舗、住宅、教育施設等)、新技術・新工法の研究開発を行う。TNF工法を中心として、T-BAGS減震工法、WT工法等、特許に裏付けられた知的資産を武器に、ローコストをキーワードとして、日々創意工夫を重ね、革新的な集団を目指して実践を続けている。グループ会社に株式会社ティーアンドピィー設計事務所とVina Takeuchi Co., Ltd.(ベトナム現地法人/ホーチミン)がある。

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