株式会社フラッグシップオーケストラ

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動画を使ったエンゲージメント施策で
働きがいを高めながらリモートワーク率95%を実現

株式会社フラッグシップオーケストラ
代表取締役 大澤 穂高 様

格安大量動画制作サービス「ムビラボ」を軸として動画ビジネスを展開している株式会社フラッグシップオーケストラ。2021年度のGPTWランキングでは、小規模部門の1位に選ばれています。同社代表の大澤 穂高氏に、「リモートワーク95%を実現!動画で行うエンゲージメント施策とは!?」と題して、動画を使った働きがい向上施策についてお話しいただきました。

※本記事は2021年3月9日に開催した「働きがいのある会社」ランキング1位企業が語る事例セミナー ~「働きがい」の高い企業は、コロナ禍を乗り越えNewNormalへのシフトに成功している!~の講演抄録です。

新しい施策や働き方をするためにはそれを載せる土台づくりが不可欠

interview_210412_01.png当社は五反田に本社を構え、ベルリンにクリエイティブチームもあります。従業員数は約40名で業務委託を含めると50名ほどの規模です。事業内容は動画制作を中心に、広告やマーケティング、メディア運営などを行っています。1本2万円からの低価格で月間1500本制作できる動画制作サービス「ムビラボ」を事業の軸として、企業のYouTubeチャンネルや動画の配信、分析ツールの提供、動画広告、動画マーケティングサービスなどを展開しています。

これらのリソースを活用して働き方のデジタルシフトを進めてきました。ここ1年間のリモートワークの割合は95%。今現在は1日あたり1人が出勤しているかいないかという状態のため、実際には99%に近い数字になると思います。

撮影をするときは基本的にオフラインですし、動画編集での立ち会いなどもあるため、コロナ前はある意味リモートとはかけ離れた組織でした。そこから急ピッチでリモート化を進める上で、大きく二つの問題をクリアする必要がありました。

一つ目はオフラインのリアルタイムで行われていた業務連絡や情報共有の仕方をどうするかです。「横の席にいる人とすぐにミーティングをする」「商談の後にその場ですり合わせをする」などのコミュニケーションをどう代替するかが課題でした。

二つ目は雑談機会の減少です。私たちとしては、これを失うことによるマイナスが大きいのではないかと思っていました。スティーブ・ジョブズが「イノベーションは雑談から生まれる」という言葉を残しています。それほど雑談は可能性を秘めたコミュニケーションだからです。これら二つの課題をどう乗り越えるか考えて施策を打ちました。

新しい施策、新しい働き方をするためには、それを載せる土台が必要です。私たちは元々「変化していく組織」を目指してきました。常に事業のスピードアップを念頭に置き、今回のような不測の事態、カネ・ヒト・ビジョンによる方向転換は必ず起こるものと想定し、自ら変化していくことを意識しています。

「変化していく組織」の実現のためには、日頃からカルチャーをみんなが共通言語として言葉にできるくらいまで明文化することや、フィロソフィーとコアバリューの浸透を考えなくてはなりません。そのため、改めてカルチャー、フィロソフィー、コアバリューにカテゴライズして言語化をしていく作業を行いました。

会社が目指すべき方向性を明示しそれを明文化することで浸透させる

interview_210412_02.pngカルチャー、フィロソフィー、コアバリューの言語化と浸透をするために行った具体的な取り組みを紹介します。まずは評価ポリシーの明確化です。

仕事が次々とAIに置き換わる中で、経営者は人とAIを比較し、固定費の低いリソースを選ぶと思います。これからの時代、スキル以上に大事なのは思考力と人間力です。当社は「スキルなどの定量面と人間性などの定性面を5:5で評価する」というポリシーがあります。例えば、業務面で結果を出せば評価されますが、定性面で課題がある場合は昇進を見送るというようなバランスです。

施策や体制を構築する上では「今の組織の5倍の人数で考える」ことにしています。現在の従業員数は約40名ですから、200名でも耐えられるものを構築するという意味です。組織のルールや組織図、個人のキャリア形成も5倍で考える。そうすることでベンチャーのスピードに対応できると考えています。

「絶対的自己責任論」も私たちが大切にしている考え方です。例えば、リーダーは部下が上手く働けていないのならマネジメントが悪いと考え、自らのマネジメントを見直します。それでもダメなら適材適所を見直して、それを繰り返してそれでも解決しないとなれば、採用を見直す必要があるという話になるわけです。こうすることでみんなが当事者意識を持つようになり、自分に原因をおくことでメンタル面のマイナスが軽減されます。

続いて「コアバリューに沿っているか?」。私たちは、「CHALLENGE、PROFESSIONAL、GROWTH、SPEED、CREW」というクレド以外の部分ではマネジメントしないと決めました。メンバーごとに合わせたマイクロクレドを設定して、目標達成を評価軸としています。

代表的な取り組みとしては他に「リーダー工数の定義」にも取り組みました。リーダーが使う工数は「利益、構築、教育、自己成長」のみ。自分が手を動かす現場工数は基本的にNGです。もちろんプレイングマネージャーも存在しますが、この概念を植え付けることによって自分が本当に正規の工数を支えているかどうか判断できます。これは人事評価項目にも含まれています。

こうした、「これまでなんとなくやってきたことの言語化」をすることで、リアルタイムでマネジメントや会話をしなくても意識できるようになりました。

社内動画コンテンツの視聴状況を分析しエンゲージメント向上への寄与を立証

interview_210412_03.pngこのコロナ禍で実施した新たな施策は大きく三つあります。「組織をより強くする施策」「雑談、コミュニケーション機会の創出」「リモートワークへの対応」です。

「組織をより強くする施策」では、先ほどご紹介した内容と同じように、概念を全て言語化することを目指しました。リモートによりコミュニケーションが希薄化することを想定して、クレドやビジョンを共通言語化することが大事です。今までみんながなんとなく思っていたことを言語化し、いつでも読み返せるようにしました。

「雑談、コミュニケーション機会の創出」のためには、執行役員以上を対象に、外部の方や知り合いの経営者の協力をあおぎメンターになっていただきました。外部との接触は成長機会だと考えるからです。全員にメンターをつけることは難しいので、まずは執行役員以上からメンターと定期的なミーティングを組んでいます。

また、リモートワークが続くことで、日常の何気ない会話やランチでの団らん、メンバー同士の仲の良さなどが失われていくことを最も恐れました。オフラインでしていたことをオンラインに置き換えられないかと考え、動画による表彰式やランチ会、ミーティングを始め、総会もオールLiveで実施。勉強会もオンライン動画を使って開催しています。

当社オリジナルのエンゲージメント施策には「ムービメント」があります。これはムービーとエンゲージメントを組み合わせた造語です。全従業員で自分の生い立ちから始まる自己紹介や、仕事の内容などを配信。また私が定期的に「フィロソフィー動画」と題して、会社の方針や想いなどを配信しています。

ただ動画を制作して配信しているだけでは自己満足で終わってしまうので、「ムビパス(※1)」で誰がどこまで動画を見たのかを分析しています。動画が見られていないのは、動画の内容が悪いからなのか、メンバーのエンゲージメントが下がっているのか等を考えることができます。動画の閲覧とエンゲージメントに相関性があることはすでに立証済みです。

動画の配信を始めてから、エンゲージメントサーベイの人間関係や理念浸透のポイントが上がっています。動画によってコミュニケーションが活発になっていることなどもアンケート結果から見えてきました。リモートワークが95%を超える中でも、従業員が働きがいを感じて仕事ができているのは、これらの取り組みの成果であると考えています。

(※1)ムビパスとは、動画配信・効果測定・閲覧後のアクションまで簡単に管理できる”個人”レベルでの測定を可能とした動画分析ツールです。データに基づくアプローチで視聴完了、離脱箇所などを参考にした顧客へのアクションが可能になります。

株式会社フラッグシップオーケストラ 代表取締役 大澤 穂高 様 プロフィール

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東京都出身。医療、福祉系ベンチャー企業に入社後、3年目に最年少執行役員兼事業部長を務める。2014年に株式会社フラッグシップオーケストラを創業し、格安動画制作サービス「ムビラボ」を立ち上げる。現在は月間1000本以上の動画制作を行うサービスに成長。動画業界の「“非”常識を常識にする」を事業ビジョンに多角的に展開している。座右の銘は「志高く」。仕事をする上でのモットーは「何をするかより誰となぜするか」。

株式会社フラッグシップオーケストラ

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2014年4月設立。「動画を変える。産業をつくる。概念が変わる。」をテーマに動画事業を展開。主なサービスに格安大量動画制作サービス「ムビラボ」がある。そのほか、動画広告、動画マーケティングサービス「ムビラボアド/マーケ」の運営、動画メディア事業の運営、企画、その他動画事業を行う。

本内容は2021年3月時点の情報です。

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