株式会社ディアーズ・ブレイン

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ウエディング業界の未曾有の危機を進化の機会に
オンライン化を一気に進めて働き方の多様化を実現

株式会社ディアーズ・ブレイン
代表取締役 小岸 弘和 様

Great Place to Work® Institute Japan(GPTWジャパン)は、2021年版 日本における「働きがいのある会社」ランキングのベストカンパニー160社の中から、特に女性の働きがいに優れた企業を各部門別に上位5社選出しました。その中規模部門3位に選ばれたのがディアーズ・ブレインです。どのような取り組みが女性の働きがいに結びついたのか、同社代表の小岸弘和様にお話をいただきました。

※本記事は2021年3月16日に開催した2021 年版日本における「働きがいのある会社」女性ランキング記者発表会の講演抄録を基に、補足情報を追加して作成されました。

ウエディング事業部門で女性管理職比率50%を目指す

ディアーズ・ブレインは2001年にスタートし、今年で20年目を迎えるチームです。ゲストハウス型の施設を全国23カ所で展開、本社は東京においておりますが、ローカルエリアを中心に展開している企業です。

そんな我々が大事にしているものは「DNA」です。創業時の理念は「楽しくなければやったところで知れたもの」。これは脈々と社員の中に残っていて、今も絶えず語られる言葉です。そして、現在の企業理念は「OPEN DOORS!!」。扉を開け続け、チャレンジを忘れない、ベンチャーマインドを持ち続けたいという想いで掲げております。

従業員数は現在600名弱。平均年齢は全体で31歳。ウエディングプランナーという職種が占める割合が多く、この職種については平均27歳です。会社全体の女性比率は6割を超えており、女性管理職比率は30%です。メイン事業であるウエディング事業部門のみで考えると女性管理職比率は45%で、次は50%を目指しています。

仕事の上では「女性だから」「男性だから」なんて関係ない

今回、働きがいのある会社の女性ランキングで評価をいただけたのは、そもそも仕事においても男女は関係ないという大前提を持っているからだと思います。女性だからとか男性だからとか“どうでもいいじゃん”と。それよりも同じ感覚のメンバーが同じ時間、同じ空間を共有することが大切だと思っています。さらには仕事を通じて成長すると“女性はキレイになるし、男性はカッコよくなる”、そんな想いを持ってこれまでやってきました。

そのような中、ウエディング業界も2020年は未曾有の危機を迎えました。4月に政府より発出された緊急事態宣言を受け、まず全社員に出したメッセージは「何も変えない」。これを徹底的に伝えるようにしました。

コロナ禍で「何も変えない」ためにオンライン化を推進

何も変えないためにどうするか。何も変えないためには、様々なことにおいて、進化させることが必要です。この機会を逃さずに進化して「何も変えない」を実現しようと考えました。

まずコミュニケーションのあり方を見直しました。一例としては、私たちにとって一年で一番大きなイベントで、全社員が同じ場所に集結するキックオフミーティングです。オフラインでの実施に価値を感じるイベントだっただけに、ぎりぎりまで検討を重ねました。オフラインの価値を超えられるオンラインミーティングは何か?と徹底的に考え、新しい形にチャレンジ。結果的に大成功となりました。

さらには、私からメッセージをタイムリーに発信するために、「Dears TV」という社内報のような動画チャンネルを立ち上げ、オンラインでの情報共有をより加速させました。そして、ライブ配信ができる「Dears TV NOW」へと進化させ、今では全国の拠点からも発信されるようになり、オンラインで相互コミュニケーションが取れるようにもなりました。

また、オンライン化を推進したことで、リモート勤務の体勢も構築でき、働き方の多様化も実現することができました。

まだまだな会社ですから、まずはやれることは全部やってみる。どんどん新しい方法を試して、合わないものや不具合があれば走りながら改善していく、そんな想いで取り組んできたからこそ、働き方の選択肢を増やすことができました。

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まずやってみて、みんなで工夫しながら改善して体制を整える

私たちの考える結婚式の仕事に携わるうえでの必須条件は何か。それは「自分たちが楽しみながら働く」こと。もちろん、仕事は大変なことも沢山ありますが、「仕事を楽しめていない人が、お客様の幸せなんて作れない」と考えています。

そういった前提を軸にディアーズ・ブレインは、私ひとりでスタートしたベンチャー企業で、走りながら改善するのは当たり前でした。だから今でも、最初から完璧を求めるのではなく、まずは始めてみる。そして走りながら意見を出し合い、試行錯誤し、改善して体制を整えていくというスタンスです。従業員には、“あったらいいな”をかたちにしようとメッセージを発信していますが、これを続けてきたから今があります。まずは仕掛けてみる。意見を集約して改善する。働き方が変わり、会社の規模や環境も変わる中でも、いきいきとやりがいを持って働ける環境づくりをサポートしていく。これがディアーズ・ブレインの企業風土です。

保育料補助、保活サポート、ライフキャリア相談窓口、キャリアカムバック制度、資格取得支援制度、副業制度などなど、挙げればきりがないくらい色々な制度改革にトライし、都度修正して、強化していく。その繰り返しです。

また、リアルな声を集めるための施策として実施したのが、ママ社員に集まってもらった「ワーキングマザーシンポジウム」です。その様子を社内報に掲載し、全社員にもリアルな声を共有しました。シンポジウムには私も参加したのですが、本当にたくさんの声が集まって、「申し訳ないけど、いま全部はできない、できることから取り組んでいく。だから一緒に改善していこう、会社の期待にも応えてね」と。私の想いもしっかりと伝えるようにし、対等な関係でありたいと思っています。

また、「なんでも相談室」をつくり、専任の女性マネージャーを登用しました。現場で起こっている課題・問題を集約し、その傾向を把握して、共有をしてもらっています。それを聞くたびに、“まだまだだなぁ”と思うことがたくさんあります。しかし、さらに会社を成長させるためにはまだまだと感じる場面に向き合うことも大切だと思っています。

女性の離職傾向と長年向き合ってきた成果が出つつある

「OPEN DOORS!!」という理念の通り、扉を開け続けるということは、新たな苦難に遭遇することでもあります。しかし、諦めずにチャレンジすることが大切であり、この感覚をみんなが持ち続けられるような環境を整えていくことが、経営者の使命ではないかなと考えています。

そのような中、女性ランキングで高い評価をいただけたことを大変嬉しく思います。この評価を維持するだけでなく、さらに高めていけるかどうか。足踏みすることなく挑み続けたいと思います。

~ GPTWジャパン代表 荒川よりインタビュー ~

荒川 ありがとうございました。一つだけ質問をさせてください。女性が多い職場だと思うのですが、女性が多い職場ならではの苦労など、お聞かせいただけますか。

小岸様 数えきれないほど沢山ありました(笑)。今から10年前、女性の比率は今とほとんど同じでしたが、平均年齢は25歳でした。
当時はご家族の転勤や、結婚を機に退職する社員が多く、ある年齢層を超えると退職者が出てくるという場面が多かったのが事実です。そういった課題も含め、当時はまだまだ環境が整っておらず、声があがったものからひとつひとつ検証し、そこからどんどん制度改革をしていきました。
そういった制度改革を経たことで、一度会社を離れたメンバーがキャリアカムバックという制度を活用し、戻ってきてくれるケースが増えるなど、その成果を実感することができています。


荒川 とても学びの多いお話しでした。本日はどうもありがとうございました。

株式会社ディアーズ・ブレイン 代表取締役 小岸 弘和 様 プロフィール

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立命館大学卒業後、株式会社リクルートに入社し、大手企業を中心に採用・人材教育の広報企画およびコンサルティングを10年間経験。その後、結婚情報誌「ゼクシィ」のプロジェクトに参画し、同誌の全国展開に関わる。同社退職後、2001年6月に株式会社マネジメントウィザード(現ディアーズ・ブレイン)を設立し、「沖縄リゾートウエディングアイランド構想」などをプロデュース。2004年結婚式場運営事業をスタート。2008年より神戸女学院にて「マネジメント概論」の講師も務める。

株式会社ディアーズ・ブレイン

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2001年設立。ハウスウエディング事業を主軸とし、ドレス事業、レストラン事業、コンサルティング事業を展開。“OPEN DOORS!!”の理念のもとブライダルマーケットで、常に時代を捉え、一歩先を行くサービスを創出。関連会社に株式会社プラネットワークがある。

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