株式会社Regrit Partners

更新日 2024.10.102023.12.04

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1000人のCxO輩出を目指す
重視するのは「心理的安全性」よりも「キャリア安全性」

株式会社Regrit Partners
代表取締役社長 山木 智史 様

2023年版 日本における「働きがいのある会社」ランキング中規模部門(従業員100名〜999名)にて「働きがい認定企業」となった株式会社Regrit Partners。同社代表の山木智史氏は、働きがいのある組織を率いながらも、「働きがいのある会社調査のスコアをあえて追いかけない」と語ります。その理由とは? 「Regrit Partnersが目指す組織像」や「人材育成の考え方」などのお話も伺いました。

<本記事のポイント>
✓人材の流動性が高いコンサルティング業界で目指す組織像
✓キャリア安全性=個人の「成長を保証する」こと
✓コンサルタント+αのキャリア構築を支援する制度:「コンサルティング+1」とは

>>>「働きがいのある会社認定」について詳しい情報を見る

個人の成長曲線の傾きが高い組織を目指す

GPTW Regrit Partnersの成り立ちと、会社の特徴を教えてください。

山木様 大学を卒業してから、コンサルティングの世界に身を置く中で感じた業界のペインを払拭するファームをつくりたいと考え、Regrit Partnersを立ち上げました。我々のコンサルティングサービスのポリシーは「Issue Driven(テクノロジーありきではない)」「Scopeless(必要なことは全てやる)」「Anti-Parasite(成果を根付かせ、出ていく)」の頭文字を取って「ISAP」としています。この「ISAP」の裏返しが、私の感じた業界のペインです。限定的なサービスパッケージやソリューションの提案、顧客のコンサルティング会社への依存ではなく、顧客の「真の課題解決」と「自立・自走」をゴールとしています。

GPTW 人材の流動性がある業界ですが、組織にはどのような特徴がありますか。

山木様 一人ひとりの成長曲線の傾きが高い組織を目指しています。現在のコンサルティング業界はパッケージ化されたソリューションを提供することが増え、真に顧客の課題に向き合う機会が減っているため、一昔前と比較すると業界全体で成長曲線の傾きが低くなってきています。私としては、多くの成長痛を経て「あの会社で得た経験は自分のキャリアの礎になっている」と思ってもらえるような組織をつくりたい。そんな想いから「1000人のCxOを輩出する」という目標を掲げています。CxOの“x”にはあらゆる単語が入り、1領域において”最高責任者”を名乗れる人材を指します。

キャリア安全性=「成長を保証する」

interview_231204_01.jpgGPTW 組織が拡大する中で、カルチャーが揺らいだことはありましたか?

山木様 揺らぎを感じたことはありません。というのも、採用コンセプトが一貫しているからです。私たちは会社のブランドを背負いたい人よりも、自分のブランドを築きたい人を求めています。その上で、問題解決能力やテクノロジーの知見など、突出したポテンシャルやスキルを持っている人を採用しているのです。採用基準を下げることや、カルチャーフィットしない方・成長し離れていく方などの離職を恐れることは決してありません。採用は、ヘッドハンティングとリファラル採用を積極的に行っています。また人事のみならず現役のコンサルタントが面接を行うケースも多く、全社員が採用に関わっています。全員が共通の基準のもと、一緒に働きたいと思える魅力的な人材を集めているところも当社の大きな特徴の一つです。

GPTW 「働きがいのある会社調査」に参画した理由と、調査結果に対する感想を教えてください。

山木様 社員数がまだ25名くらいの頃から我々の会社は良い会社であると思っていたので、それを証明する指標がほしかったのです。GPTWはグローバルな考え方でつくられた指標であり、その中で評価されることは採用マーケティングでの効果や、従業員の誇りを高めることにもつながると考えました。

調査結果はとても良かったので素直に喜んでいたのですが、組織が大きくなるにつれて働きがいのある会社調査のスコアを高めることを目的にするのは違うな、と思うようになりました。たとえば、心理的安全性は重要ですが、ぬるま湯組織を目指しているわけではありません。我々が重視するのは、「心理的安全性」よりも「キャリア安全性」です。キャリア安全性とは「成長を保証する」ということ。「働きがいのある会社調査」の全てのスコアが高いか低いかというより、我々が目指す理想の組織像において重要な設問の結果を見ています。

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コンサルタント+αのキャリア構築を支援

interview_231204_02.jpgGPTW 山木社長が考える「働きがいのある会社」の大切な要素は「キャリア安全性」ですか。

山木様 そうですね。もう少し噛み砕いて考えると「昨日より今日、今日より明日、できることが増える」と感じられることが大事だと思っています。日々の成長は小さくとも、半年前の自分と比べたら別人になっている。仕事ができるようになると、仕事がより楽しくなる。それが、働きがいの土台になると思っています。そこに経済的な評価が結びつくことが理想ですね。キャリア安全性と経済的な評価の両方が成り立つことで、「働きがいのある会社」に近づくのだと思います。

GPTW 社員の成長を約束することは簡単ではないと思います。成長できる環境をつくるために具体的にはどのような取り組みをしていますか。

山木様 チャレンジできる仕事をつくることです。当社のシンボリックな制度として「コンサルティング+1」があります。大手のコンサルティング会社で働いていると、会社の基盤作りに関わるタイミングが遅くなる傾向があります。これはもったいないことだと考えていました。そのため当社には、コンサルタント業務をしながら、手上げ制で社内経営実務に関わる機会を提供しています。この「コンサルティング+1」を通じて、コンサルティング業務では触れることが出来ない経営業務に触れ、自分の新たな可能性に気付くことが出来ます。例としては、採用・ブランディング業務、社内育成業務、新規事業開発業務などがあります。アサインされたプロジェクト以外の業務を経験することで、例えば、ITコンサルタントのプロ×採用マーケティングができるようなレア人材になると思いますし、「1000人のCxOを輩出する」という目標にもつながると考えています。

社長の個人的感情を組織経営に反映させてはならない

GPTW 今後の組織目標を教えてください。

山木様 2025年に600人くらいの規模にしたいと考えています。大きなビジョンとしては、毎年300人入ってきて、100人がCxOとして卒業していくイメージです。やりたいことが当社にあるのなら働き続けてもらいたいですが、外に出て活躍したいのであれば背中を押してあげられる組織でありたいと考えています。
GPTW まさに今、組織の課題と向き合っている若手経営者へのアドバイスをお願いします。

山木様 組織が大きくなると、嫌なことも増えてくるものです。そこで大切なのは、個人として嫌だと感じることなのか、会社として望ましくないことなのかを分別すること。社長は、一つの役割でしかないので、個人の感情をそのまま組織に反映させていては、優秀な人からやめていく会社になってしまいます。個人の感情なのか、会社としての問題なのか見極めていくことが大切だと考えています。

株式会社Regrit Partners 代表取締役社長 山木 智史 様 プロフィール

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大学卒業後、ベンチャーのコンサルティングファームを経てアビームコンサルティングに転職。新規事業策定等、戦略策定・プロセス改善のプロジェクトを経験。EYアドバイザリー・アンド・コンサルティングに転職し、金融業界向けの戦略策定~IT導入支援まで幅広いプロジェクトを経験。世界最大級のPEであるBlackstoneから出資を受け、パクテラ・コンサルティング・ジャパン株式会社を2人で創業。1年間で約6億円の売上実績と約200名の入社希望者や人材エージェントとの面接・交渉を経験。2017年8月に株式会社Regrit Partnersを創業し現在に至る。

株式会社Regrit Partners

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Regrit Partnersは、「Issue Driven」:デジタルの活用ありきでなく、本質的な”問題解決”へのこだわり 「Scopeless」:問題解決のスコープは自ら限定しない 「Anti-Parasite」:クライアントの自立を徹底的にご支援の3つのスタイルでコンサルティングサービスを提供いたします。 また、会社の枠を超え、様々な企業やプロフェッショナルとのコラボレーションによって戦略・構想策定からオペレーション改革、テクノロジー導入まで幅広いサービスを提供する「Virtual Firm」です。

本内容は2023年12月時点の情報です。

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