コンサル業界の常識を覆し、社員に「最高の居場所」を創造する 株式会社Anfiniの事例

更新日 2025.10.032025.10.03

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激務が常識のコンサル業界を変革
働く意味をデザインし、社員にとっての「最高の居場所」を創造する

株式会社Anfini
Chief Executive Officer 橋本 純 様

“最高の居場所”を掲げ、急成長を続ける株式会社Anfini。
経営コンサルティングから教育・キャリア支援、メディアまで幅広く展開する同社は、
創業以来 “Consultants First, Company Second.” を理念に、 社員一人ひとりが安心して挑戦し、成長できる環境づくりを重視してきました。 麻布台ヒルズへの拠点移転や多様なキャリアパスの整備などを通じて働く環境を磨き上げてきた同社は、 その思想をさらに確かなものにするために「働きがいのある会社」調査を導入。 その背景と成果について、CEO・橋本 純 氏に伺いました。

<抱えていた課題>
✓急成長の中で社員の声を十分に捉えきれず、課題を客観的に把握できる仕組みが必要だった
✓求職者に対して自ら魅力を語るだけでなく、客観的な裏付けにより安心感を高めたかった

<導入の決め手>
✓実績ある調査を通じて組織の強み・改善点を定量的に可視化し、エンゲージメント向上に向けた指標とできると感じた
✓公正な第三者認定が求職者への安心材料となり、同時に企業ブランドの信頼性強化へ直結すると感じた

>>>「働きがいのある会社認定」について詳しい情報を見る


時間と空間をデザインし、最高の居場所へ

GPTW 御社の事業概要とその組織の特色を教えてください。

橋本様 Anfiniでは、企業の経営課題に寄り添った戦略コンサルティングをはじめ、 新規事業の立ち上げや組織改革の支援、人材育成など幅広い領域に取り組んでいます。 さらに、基幹システムやERPの導入・運用支援までを一気通貫で担うことで、 戦略構想から実行までをシームレスにつなげられる点が最大の強みです。

Anfiniが組織運営において大切にしているのは、 社員にとって会社が「安心して挑戦できる最高の居場所」であることです。 成果や数字の追求にとどまらず、 一人ひとりが安心して働きながら挑戦を楽しみ、成長できる環境を整えてきました。

interview_251003_01.jpgその実現の鍵となるのが「クロノトポス」です。 時間と空間が結びついたときに体験に特別な意味が生まれるという考え方ですが、Anfiniではこれを働きがいのデザインに応用しており、 日々の仕事や社内イベントを社員にとって“意味のある体験”へと昇華させることを意識しています。
 
たとえば入社式や全体会では特別な会場を用意し、 節目にふさわしい「時間」と「空間」を演出することで、 社員一人ひとりに深く刻まれる体験を創出しています。
また、その思想の延長線上で麻布台ヒルズへの本社移転も決めており、 働く日常の時間そのものが誇りや刺激に繋がるよう、空間に対しても積極的に投資しています。

成長と繋がりを紡ぐ「働きがい」

GPTW 御社にとっての「働きがい」の位置づけを教えてください。

橋本様 私たちの事業の本質は、一人ひとりに向き合い、価値を届ける仕事です。だからこそ、コンサルタント一人ひとりが力を発揮できる環境がなければ、 お客様に提供できる価値も損なわれてしまいます。

前職では数字や成果ばかりを追い求めた結果、組織の疲弊やメンバーの離職に繋がる場面を目にしてきました。その経験を通じて、社員が安心して長く働け、挑戦を楽しめる環境こそが、社員の真の成長、ひいては組織の成長につながるのだと確信するようになりました。 interview_251003_02.jpg

 一方、急速に人員規模が拡大する中では、社員一人ひとりの価値観やキャリアの背景が多様化し、 組織として一体感を維持することは簡単ではないと実感しています。

だからこそ、社員がここで働く意味を実感できるような「働きがい」は、「魅力的な人材を惹きつけ、刺激し、成長させられる、最高の居場所を創造する」というAnfiniのビジョンを実現するうえで欠かせない要素であると考えています。

急成長の中で多様化する“社員の声”を可視化

GPTW 「働きがいのある会社」調査に参画したきっかけを教えてください。

橋本様 私たちは「最高の居場所を創造する」というビジョンを掲げています。けれども、“最高の居場所”とは経営者が一方的に宣言して成立するものではなく、社員一人ひとりが日々の仕事や体験を通じて「ここで働く意味」を実感できて、初めてかたちになるものです。

急速に組織が拡大し、価値観やキャリアが多様化するなかで、社員が感じていることを、経営者の肌感覚だけで把握するには限界があります。だからこそ、組織の強みや改善点を客観的かつ体系的に浮かび上がらせる仕組みが必要だと考え、「働きがいのある会社」調査に参画しました。

さらに、この調査は社外に対しても大きな意味を持ちます。採用候補者やクライアントに対し、Anfiniが本当に人を中心に据えた組織であることを、第三者の視点で示せるからです。世界的な調査機関によって組織の人格そのものを映し出してくれる点に、大きな価値を感じています。

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日常を超えて、社員体験をデザインする3つの取り組み

GPTW 「働きがい」を高めるために、具体的にどんな取り組みをしていますか。

橋本様 私たちが大切にしているのは、制度や施策を整えることではなく、社員一人ひとりが「ここで働く意味」を実感できる体験を設計することです。ここでは、その代表的な取り組みを3つ挙げます。

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1つ目は、対話の場をつくること。

私自身が社員と直接向き合うために、1on1ランチという場を半期に一度設けています。業務・キャリアの相談にとどまらず、趣味や交友関係など私生活のことまで、「ありのままの自分」で率直に話せる関係性を築けるように意識しています。

2つ目は、意思決定のリアルに触れられること。

新入社員でも役員会に同席したり、社長席の横で作業をして日々の議論を体感してもらうような機会を作っています。会社としての決定事項を一方的に伝えるのではなく、議論がどう積み重なって結論に至るのかを肌で感じることが視座を高め、次世代のリーダを育てる契機になると考えています。

3つ目は、クロノトポスを意識的に設計すること。

社員にとっての働きがいは、抽象的な理念だけではなく、具体的な時間と場所に根ざした経験として体感されるものです。そのため、私たちは社員が体験価値をより向上させられるよう、例えば、多くの時間を過ごすオフィスの環境、立地やデザインなどに細部までこだわることを意識しています。一方で、入社式や周年イベントなど節目の時間には、非日常の舞台を意図的に演出し、仲間と歴史を共有する体験を重ねています。こうした日常と節目の積み重ねこそが、社員の感情やモチベーションを揺り動かし、長期的に働きがいを支える基盤になると考えています。

働きがい認定を、対話の起点に

GPTW 「働きがいのある会社」認定をどのように活用していますか。

橋本様 単なる称号ではなく「対話の起点」として活用しています。 採用説明会や面接などの場で認定を紹介することもあり、Anfiniがどういう組織であるかを客観的に伝える材料として活用しています。 私たちは良いところを飾りつけるのではなく、強みも弱みも、ありのままにお伝えすることを大切にしているのですが、第三者認定は、その誠実さに信頼性を与えてくれる存在だと感じています。

GPTW 「働きがいのある会社調査」認定による影響をどのように感じていますか。

橋本様 この認定は、社外・社内の双方に変化をもたらしていると感じています。まず社外では、採用活動や営業において信頼の土台となりました。

知名度と信頼性の高い認定を示すことで、 候補者だけでなくそのご家族や友人からの安心感にもつながり、26卒採用では25卒に比べて新卒採用数が約5倍に拡大しました。 若い会社に応募するのは勇気がいるはずですが、それでも挑戦してくれる人が大幅に増えたことは大きな変化だと感じています。もちろん複合的な取り組みの成果ですが、認定が説得力を補強してくれたことは確かです。

 営業活動においても、新規のお取引先、特に総合商社などの大企業に対する信頼の証となり、 Anfiniに安心感を持っていただける1つのきっかけとなっております。

社内においては、調査結果が“共通言語”として機能するようになりました。創業当初からコンサルが安心して長く働ける環境を目指してきたこともあり、ありがたいことに「長期勤続意向」や「ワークライフバランス」といった項目は非常に高い結果となりました。

一方で「社会貢献」のスコアは相対的に低く、この結果をきっかけに1on1などでも自然と話題に上がるようになり、次の挑戦につながる構想が広がりました。スポーツや教育分野など、社員の関心を原点とした社会貢献の活動が、会社の新しい可能性を切り拓きつつあります。

働きがいは、価値観を言葉にすることから

GPTW これから働きがいを高めていきたい企業に向けてメッセージをお願いします。

橋本様 社員一人ひとりの価値観や哲学は異なります。 誰にとっても完璧な組織を作る方法は存在しません。だからこそ、まず「自分たちが何を大切にしているのか」を言葉にすることが始まりとなります。企業の歩みの中で育まれてきた思想や哲学を丁寧に言語化し、社員や求職者に包み隠さず発信する。そして、その価値観に共鳴できるかどうかを確かめることが、働きがいを築く上での基盤になると考えています。

「働きがいのある会社」調査を通じて、私たちがどんな組織なのか、法人としての人格が客観的に浮かび上がります。その結果を社員と共有し、一緒に考えることで、企業と従業員の思想を深め、共通のテーマとして働きがいを共に育てていくことも出来る。そうしたプロセス自体に、大きな意義があると感じています。

株式会社Anfini Chief Executive Officer 橋本 純 様

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大手総合ファーム戦略部門出身。在籍中は同期内で最速昇進を果たし、主にコンシューマービジネス領域での新規事業開発や事業戦略を担当。退職後に株式会社Anfiniを設立し、「最高の居場所をつくる」をミッションに掲げて経営を推進している。2025年2月よりINTLOOP株式会社の営業顧問に就任。同年、ASIA's 40 UNDER 40 2025を受賞。

株式会社Anfini

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戦略コンサルティング、DX/ERP導入支援、教育・キャリア支援、メディア事業を展開し。クライアント企業の成長を支えるとともに、社員の幸福を最優先に考える” Consultants First, Company Second.”の文化を育んでいる。本社を構える麻布台ヒルズでは、働く環境やキャリアの多様性を支える仕組みが整備されている。また、「クロノトポス(時間×場所×体験価値)」の思想を取り入れることで働きがいを文化として根づかせ、社員にとって“最高の居場所”を実現する独自の組織づくりを進めている。

本内容は2025年10月時点の情報です。

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