「人は宝」の実践を認定で裏付け、
さらなる組織改善と採用力強化を実現。
株式会社日本教育協会
代表取締役社長 石榑 久尚様、経営企画室長 赤嶺 暁様、採用担当リーダー 山口 恵里様
更新日 2025.10.302025.10.30
「人は宝」の実践を認定で裏付け、
さらなる組織改善と採用力強化を実現。
株式会社日本教育協会
代表取締役社長 石榑 久尚様、経営企画室長 赤嶺 暁様、採用担当リーダー 山口 恵里様
首都圏に「代々木個別指導学院」を展開する株式会社日本教育協会は「人は宝」という理念を大切にしてきました。社員がやりがいを持って働く環境を整えることが、生徒や保護者への価値提供につながる。そんな信念を持つ同社が、「働きがいのある会社」調査を導入した理由とその効果について、同社代表の石榑 久尚様と経営企画室の赤嶺 暁様、そして採用担当の山口 恵里様にお話を伺いました。
<抱えていた課題>
✓自社の働きがいは高いと感じていたが、社員の本音を定量的に把握できていなかった
✓採用時に「働きやすさ」を伝える際、その裏付けとなる客観的な材料を求めていた
<導入の決め手>
✓社員の働きがいや課題を客観的に可視化し、組織の改善につなげられると考えた
✓第三者認定の取得により、採用候補者や家族に安心感を提供できると考えた
GPTW 御社の事業概要とその特色を教えてください。
石榑様 首都圏で小中高生を対象とした学習塾「代々木個別指導学院」を展開し、現在87教室を運営しています。ここ10年で売上を約3倍に伸ばすなど、競争が激しい教育業界の中で高い成長率を維持し、次は200教室規模へと拡大を目指しているところです。
その背景にあるのは、生徒たちと保護者との良好な関係性です。他塾の評価は講師のクオリティや進学実績によるところが大きいようですが、当社はそこから一歩踏み込んでいます。具体的には、教室長や担当者などの社員がしっかりと生徒たちや保護者と関わる時間を作ることを重視しています。
また、社員が安心して挑戦できてこそ、生徒を導くことができるとも考えています。当社にとって「人は宝」であり、社員満足が顧客満足を生み、それが業績や成長へとつながる。この考えを軸に組織づくりを進めてきました。
GPTW 御社にとっての「働きがい」の位置づけを教えてください。
石榑様 私たちの事業は、人と人が向き合うなかで、価値を届ける仕事です。だからこそ、まずは社員自身が安心して働き、やりがいを感じていなければ、生徒や保護者に本気で向き合うことはできません。「生徒たちの夢を実現させてあげたい」という想いが必要な仕事ですので、そのための熱意を持った人を採用したいし、育てていきたい。だから私たちは「働きがい」を重要視しています。
さらに、社員が充実していなければ、生徒を幸せにできないと思います。社員が充実して挑戦できる状態をつくれば、必ず顧客満足と成長につながる。その反対で、社員の充実よりも、数字や利益ばかりを追えば社員は疲弊し、一時的に事業成長したとしても長続きはしません。「人は宝」の理念を徹底することこそ、教育事業を持続的に伸ばす唯一の道だと信じています。
赤嶺様 私は外から入社した立場だからこそ、当社のエンゲージメントの高さを強く実感しています。社員の働きがいを高めることが、保護者や生徒への貢献につながり、結果として成績向上や「面倒見のよさ」といった評価を生んでいるのだと実感しています。
GPTW 「働きがいのある会社」調査に参画したきっかけを教えてください。
石榑様 組織が大きくなる中で、現場の声を自分の肌感覚だけで把握するのには限界があると感じていました。社員の働きがいや課題を、客観的に可視化できる仕組みが必要だと思ったのです。「働きがいのある会社」調査を活用すれば、全社員の本音を聞くことができます。
また、採用の場面でも、私たちが「良い会社です」と伝えるだけでは説得力に欠けますが、「第三者認定を取得している」という事実を示せれば、候補者により安心して納得していただけます。社内に向けて、第三者認定の取得が自社に対する誇りにもつながるという、インナーブランディングの効果も期待しました。
赤嶺様 経営企画室で経営や現場の思いをつなぐ立場として、調査を通じて社員が実際にどう感じているのかを数字やコメントで可視化することは重要だと考えています。「働きがいのある会社」調査の定量的な結果が、社内での議論の共通言語になり、改善点や強みを一緒に確認できるからです。
山口様 私は採用を担当しています。採用の現場では、「この会社は本当に働きやすいのか」という質問をよく受けます。私たちが良い会社だと伝えるだけでは説得力に欠けるので、第三者の認定を持つことで候補者や、人材紹介会社にも安心してもらえる期待もありました。
GPTW 「働きがい」を高めるために、具体的にどんな取り組みをしていますか。
赤嶺様 「人は宝」を体現する経営陣の日々の行動と理念の浸透が、働きがいを高める土台になっています。具体的には、社長や副社長は毎日のように社員から届いたメッセージを読み、必ず反応やディスカッションをしていますし、忘年会の幹事といった業務外の貢献もきちんと表彰しています。小さな努力や役割も「見える形で賞賛する」という姿勢が徹底されているので、社員は自然と前向きに働けるのだと思います。
石榑様 「働きがいのある会社」調査の結果は概ね想定通りであり、社員の満足度が高いことを確認できました。特に良かったのは、ワークライフバランスや経営層との距離の近さといった強みが数字として裏付けられた点です。一方で、課題として見えたのは意思決定への参画意欲。これまでは本部主導でシンプルに指示を下ろす形が多かったのですが、社員が主体的に考え意思決定に参画できる仕組みが必要だと痛感しました。現在はプロジェクト制を導入し、意見を反映できる場づくりを進めています。
山口様 プロジェクトの具体例として、採用プロジェクトに社員が主体的に参加できる仕組みが整いつつあります。これまでは採用担当の私が一人で担っていた部分が多かったのですが、プロジェクトを通じて現場の社員が意見を出し合い、実際に施策に反映できるようになりました。その過程で私自身も多様な視点を知ることができ、より良い採用活動につなげられています。また、社員にとっても「会社づくりに自分の声が届いた」という実感が働きがいにつながっているようです。
GPTW 「働きがいのある会社調査」認定をどのように活用していますか。
石榑様 認定をいただいたことで、理念である「人は宝」「お役に立つ」という考えが社外的に証明されたと感じています。これまでの取り組みが数字や評価として裏付けられたことは、社員にとっても自信になり、理念を再確認する機会にもなりました。
山口様 採用の現場では「教育業界は大変そう」という声をよく耳にします。口頭で「働きやすい」と説明するだけでは伝わりにくいのですが、働きがい認定を示すことで安心材料になると思います。説明会や面談で「社員満足が調査で裏付けられている」と伝えることで、応募に向けての最後の一押しにしたいです。
GPTW 認定を取得したことによる影響をどのように感じていますか。
石榑様 調査を実施したことで、社員の声が数字として可視化され、会社として取り組んできたことが裏付けられたことは大きな成果です。さらに改善点も明確になり、先ほどご紹介した通り、プロジェクト制の導入など次の施策につながったことで、結果的に社員満足度の向上にも寄与していると感じています。
山口様 採用の面では、近年は「働きやすさ」や「やりがい」を重視して応募される方が増えていますが、教育業界には「休めない」「残業が多い」というマイナスイメージが根強いことが悩みの種でした。働きがい認定を得たことで、説明会や面談で「社員満足度が第三者に裏付けられている」と示せるようになり、求職者が安心して応募してくれるようになりました。実際にアンケートで「認定を見て安心した」と書かれることも多く、応募へのハードルが下がったようです。応募数や紹介数にプラスの効果があり、人材紹介会社からも「第三者の認定があると安心して紹介しやすい」と評価されています。
GPTW これから働きがいを高めていきたい企業に向けてメッセージをお願いします。
石榑様 私たちの会社も利益や売上を伸ばし、教室を広げていく必要があります。ただ、そのために社員を酷使したり、駒のように扱ったりするのでは意味がありません。

前職の営業会社では「数字を上げてなんぼ」と言われ、人材を「人財」と「人罪」に分けられるような文化がありました。成果を出せない人は常に不安を抱え、私自身も「いつ罪になるのか」と苦しい思いをしました。そうした環境では長続きしませんし、良いサービスも生まれないと思います。社員がやりがいを持って前向きに働けるからこそ、お客様に良いサービスを提供でき、結果として売上や利益がついてくるものなのです。
ITや機械化が進む時代でも、人のやりがい・生きがいが事業を支えます。社員が働きがいを感じれば採用にもつながり、「ここで活躍したい」という人材が集まるはずです。だからこそ、私たちは人に投資し、大切にすることを第一に考えています。
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