株式会社JSOL

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「働きがいのある会社」の調査結果を有効活用
トップのリーダーシップと社員の意識改革が働きがいを育む

株式会社JSOL
執行役員 HR本部長 茂木 淳夫 様

「変化の中で進化するICTサービスコーディネーター」をビジョンに掲げ、顧客企業を進化させるICTソリューションを提供している株式会社JSOL。2019年版の「働きがいのある会社」ランキング(Great Place to Work® Institute Japan)において、大規模部門(従業員数1000名以上)15位に選出されました。GPTWを有効に活用し、働きがいの向上に取り組んでいる同社のHR本部長の茂木淳夫様に、働き方の柔軟性を高める為の仕組みづくりや、従業員の自主的な活動の支援についてお話しいただきました。

持続的な成長を実現するための「働き方改革」

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株式会社JSOLは、ITコンサルティングからシステム開発、システムの運用・保守、データセンター、パッケージ開発などを行っています。働き方改革に本格的に取り組みはじめたのは2014年から2015年にかけて。その当時、売上と利益を確保するためには、ある程度の長時間労働は仕方がないという社内風土でしたが、2015年からは「長時間労働は重要経営課題である」と労働時間削減に向けて明確に舵をきりました。各事業部門でモニタリングし、長時間労働が発覚した場合は、原因究明と対策がなされたのです。2015年には、残業時間が平均45時間を超える長時間労働者が前年の約1/4になりました。

そのころ、親会社であるNTTデータグループの社員満足度調査に参加したところ、総合的な満足度はほとんど変わらず微増程度。それでもグループ全体の平均を下回るような状況。振り返れば、社員の視点なしに管理することで残業時間を減らそうとしたことにも問題があったのだと思います。社員満足度調査はグループ内で実施しているため、グループ外の他社と比較できません。また、マーケットの変化に対応する俊敏性や挑戦を生み出す意味でも、「働きやすさ」だけではなく「働きがい」の指標に注目すべきと考え、GPTWの「働きがいのある会社調査」に参加しました。

初回の結果は、ベストカンパニーに大きく及ばない状態。特に改善すべきは、会社に対する「誇り」と職場の「連帯感」でした。2016年に当社の弱点を克服する方針を打ち出し、トップが全社員に号令を出しました。「JSOLには他責のカルチャーがある。会社が助けてくれない、上司が助けてくれない…くれない族が多すぎる。一方で、誠実な社員、多様な実績は大きな強みである。自分たちの強みを活かし、デジタル化時代に挑戦していこう」というメッセージです。これ以降、社員から経営に対して自発的な提言が出始めました。社員が主体的に働きがいのある会社づくりに参加したことが、今回の働き方改革のポイントです。

まずは経営陣の頭を切り替え、多面的に「働きがい」にアプローチ

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働きがい向上の施策は、まず啓発活動からスタートしました。手始めに、頭の固い事業部長や役員を集めた合宿や、部長向けの働きがいのある職場づくり研修(JOURNEY!)を行いました。上に立つ人たちが頭を切り替えたところで、今度は組織ごとに働きがい向上を目的とする施策に取り組み、各組織の取り組みを発表することで、切磋琢磨する流れをつくりました。

会社主催のオフサイトミーティングやマネージャーディスカッションは社長が先頭に立ち、組織づくりに対する当事者意識を高める工夫をしました。経営陣と対話できるオフサイトミーティングでは、最初に自社あるいはセクションのいいところを話し合いました。話し合いでは、まず褒めることが重要です。良い部分に関しては「もっとよくするためにはどうすればいいか」というポジティブな思考で考えられるからです。その上で、社長に進言できるところに価値があります。トップがしっかりと耳を傾けてくれるという認識が、社員の間に広がりました。

社員のモチベーション向上には、社員が若手に対するビジョン浸透を目的として主催した「ビジョン座談会」も寄与しています。自分たちがビジョンを実現させるためにどんな取り組みを展開するのかを考えるものです。また、JSOLのビジョンを浸透させるための動画も作成しました。社長や常務、役員も参加し、数百名の社員が参加しています。

会社への「誇り」の醸成につながったのは、プログラミングを地域の子どもたちに教えるCSR活動。これは社員発のアイディアがカタチになったものです。最初は本社のある中央区晴海近辺の小学校の生徒を集めて、児童館などで開催していました。非常に好評で、現在では、関東はもちろん、関西の小学生向けにも実施しています。

業務に直結するところでは、社内で誰に聞いたらいいかわからずに困る社員が気兼ねなく投稿できるJ-BOXという相談箱を作りました。これは質問を投げかけられるだけでなく、社員の指摘による業務改善にも活用されています。さらにRPAやロボット等新しいテクノロジーへの挑戦を通じた業務改善にも社員が自主的に取組み、成果を出してきています。

社員の挑戦を支えるために、各部門にイノベーションを推進するチームもつくりました。コストは本社が負担することとし、新しいチャレンジを促しています。ここから生まれた新しいビジネスを、10億円規模に育てることが目標です。また、日本だけではなく、海外のベンチャーや教育機関との提携もスタート。現在はシンガポール、イスラエル、アメリカ、韓国などの企業やアカデミーとの連携が始まっています。

長時間労働の削減の次は、総労働時間の削減

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業務の効率化も進めています。権限を現場に委譲したり、肥大化していたワークフローの簡素化やシステムの連携を見なおしたりすることで、無駄な工数を大きく削減しました。さらに、WEB会議を活用することで、出張などのコストや移動時間を大幅にカットしました。

人事制度の取り組みとしては、代休を事前取得可能に。以前は休日出勤後に休む決まりでしたが、働き方の柔軟性を向上させるために変更しました。また、有給休暇を全日休、半休に加えて時間単位で取得できるようにしました。特に育児中の社員は、時間の融通が利くため喜んでいます。加えて、フレックスタイム制では従来の10時から15時までのコアタイムを廃止し、より柔軟に働けるようにしました。もちろん、これらの仕組みは職場の社員間の助け合いがあるからできることです。

所定労働時間も7時間30分まで短縮。これまでの長時間労働の削減から視点を変え、2019年までに、総労働時間を2000時間まで減らすことを目標に掲げました。2018年は2062時間の目標に対し、実績は2045時間ということで目標をクリアしています。

東京本社のある中央区晴海では、オリンピック・パラリンピックの選手村がつくられているため、2020年には出社規制がかかる可能性があります。出社規制がかかっても、自宅で会社にいるのと同じように働ける環境を目指して、社員のみならずパートナーの環境づくりも進めています。

これらの取り組みの成果が少しずつ見られるようになり、GPTWのスコアも順調に向上しています。取り組みを続けていく中で社員の意識が変わることによって、各種制度や仕掛けが上手く機能するようになりました。これからも社員と経営の両方に働きかけながら、社員が誇りを持てる企業、お客様の真のパートナーと思われる企業にすべく改革を進めていきたいと思っています。

株式会社JSOL 執行役員 HR本部長 茂木 淳夫 様 プロフィール

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1985年日本情報サービス(現日本総合研究所)に入社。システムエンジニアとして各種業界の企業の業務を支援するシステムの開発やビジネス企画、マネジメントを担当。2006年日本総研から日本総研ソリューションズ(現JSOL)として分離独立した際に、ITを活用してお客様の課題を解決するITコンサルティングビジネスに従事。近年は、自社の働き方改革に取組みつつ、コンサル部門の最高責任者として、テクノロジーを効果的に活用した働き方改革推進支援コンサルを推進。現在はHR本部長として、活き活きと自主的に動ける社員育成や組織開発を通じ、より「働きがい」のある会社へ向け、取組んでいる。

株式会社JSOL

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ICTコンサルティングからシステム構築・運用までの一貫したサービスで、お客様のより幅広いニーズに お応えできるICTサービスコーディネーター。
2009年1月、NTTデータ、三井住友フィナンシャルグループ、日本総合研究所との業務・資本提携により、社名を株式会社JSOLに変更するとともに、NTTデータグループおよびSMBCグループの一員として、お客様のビジネスに貢献できるICTソリューションの提供に取り組んでいる。

本内容は2019年5月時点の情報です。

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