株式会社ラクス

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「年30%成長」を継続し、「日本を代表する企業」へ
明快なビジョンと実現力が会社への「信用」を高める

株式会社ラクス
執行役員 経営管理本部長 兼 総務人事部長 宮内 貴宏 様

クラウドをはじめとするITを駆使したサービスを通じて、資金面や人材面で制約を抱える中小企業の業務効率化を支援している株式会社ラクス。日本における「働きがいのある会社」ランキング(Great Place to Work® Institute Japan)では、中規模部門(従業員100人以上、999人以下)にて、2018年度から3年連続でベストカンパニーに選出されています。従業員から会社への「信用」が高く、「長く働きたい」と考える従業員も多い「働きがいのある会社」は、どうつくられているのでしょうか。同社の執行役員で経営管理本部長と総務人事部長を兼務する宮内貴宏氏に伺いました。

入社して初めてわかる魅力を第三者目線で伝えるために参画

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当社は、中小企業向けITサービスを主軸として、経費精算や販売管理などのバックオフィス業務、お客様からのお問い合わせ対応やマーケティングなどの業務を支援しています。強みはグループ1000名以上がサービスのヘビーユーザーであること。従業員が自社のサービスを使い込むことで改善点を見つけ出し、すぐにサービス向上に結びつけることができます。

メールや電話、チャット、LINEからの問い合わせを一元管理する「メールディーラー」はカテゴリーのシェアトップクラスです。その顧客基盤をもとに、「楽楽精算」「楽楽明細」など、中小企業の痒いところに手が届くサービスを生み出してきました。2000年に設立して以降、19期連続で増収を達成しています。事業の拡大に比例して、採用活動を積極的に展開してきました。

従業員はラクスをいい会社だと評価してくれますし、実際に離職者もわずかです。残業時間は月平均20時間未満、有給消化率も80%以上あり、世の中の水準に照らしてみても条件は悪くありません。社内アンケートでも「長く働きたい」と答える従業員が多いです。しかし、これらのことは入社してはじめてわかることであって、世の中的には知られていません。そこで第三者からの客観的な評価によって、働きがいのある職場であることを知ってもらう機会をつくりたいと考えました。

GPTWの調査に参画したのは、ベストカンパニーに選ばれることでメディア媒体に紹介されるからです。私たちがアプローチしたい採用ターゲットが読んでいる可能性が高いメディアを通じてラクスを知ってもらうことで、応募動機を形成しやすくなります。実際に、「ベストカンパニーに選ばれたことを知ってエントリーしました」という応募者がいるのも事実。ベストカンパニーに選ばれたことが全ての要因だとは考えていませんが、以前よりも応募者を集めやすくなりました。従業員にとっても、働きがいのある会社であることを再確認する機会になっていると考えています。

トップの明快なビジョンを浸透させ、目標達成の喜びを全員で分かち合う

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GPTWの調査によると、従業員たちの経営陣に対しての「信用」のスコアが高いことがわかりました。これはトップがビジョンを明快に示し、目標を達成し続けてきたからだと思います。代表の中村は年に1回、総会で毎年の目標である年率30%以上の成長を約束します。目標である30%成長をただ達成するのではなく、上振れして着地することも少なくありません。さらに、「時価総額で国内100位以内に入る」とわかりやすい目安を掲げ、日本を代表する企業になるというビジョンを語り続けています。従業員だけではなく、株主をはじめとするステークホルダーへの発信も同様であり、高い目標の達成を約束しているのです。

売上は3年で2倍以上のペースで拡大しています。従業員が会社の成長によるメリットを享受できることも重要であると考え、ここ数年で従業員の給与水準を高めました。世間一般の水準からみても、従業員に満足してもらえるレベルになっていると思います。代表は会社が成長して、売上を伸ばして、税金をしっかり納めることが究極の社会貢献だと語ります。サービスを導入した中小企業が強くなること自体が、日本社会への貢献になるからです。そういう意味でも、当社は働く喜びを感じやすい環境と言えるかもしれません。

目標は年30%成長ですが、それを達成するために一人ひとりの労働負荷を増やしたいとは考えていません。そのため、ここ数年は毎年100名以上を採用しています。採用活動では、まずは当社のビジョンやカルチャー、給与や休日など出せる情報は全て応募者に提供。その上でスキルや経験よりも、当社のカルチャーとマッチングするかどうかをよく見て採用しています。会社側としても、応募者の素の姿をフラットな視点で見たいので、採用選考とは別に、カジュアルな面談を行うこともあります。入社前と入社後のギャップは、お互いにとって望まないものだからです。

採用人数が増え、組織が拡大する中で求心力が弱まる組織もありますが、当社の場合はサービスごとにチームの責任者を置き、チームワークを大切にしながら仕事に取り組んでいるためその心配はありません。各サービスの責任者は、それぞれチームのビジョンとゴールを設定し、メンバーに浸透するように働きかけています。当然ですが、いいサービスをつくるためには、メンバー同士のコミュニケーションが欠かせません。開発やセールス、カスタマーサクセスなど立場は異なりますが、チームメンバーは自分たちのサービスをよりよくするために知恵を絞り、議論を繰り広げています。

ハイパフォーマーよりも「成功体験をシェアする人」が評価される

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新型コロナウィルスの感染対策としてフルリモートで勤務していた時期も、各サービスのチームワークが弱まることはありませんでした。離れたところで働いていても、ひとり一人がチームのゴールに向かうためにできることを実践しています。もしも、営業がサービスを売ることだけを考えて契約し、すぐに解約されてしまったら結果としてチームに迷惑をかけてしまいます。また、自分の評価を上げるために成功体験を独り占めしているようでは、チーム力の底上げにつながりません。従業員一人ひとりが、チームのために成功体験をシェアし、それができる人間が評価されるのがラクスのカルチャー。成功体験をシェアするための勉強会も自発的に行われています。

また、当社は今後訪れることが予想される組織課題とも向き合っています。従業員が増えれば多様な価値観が集まります。我々は価値観を尊重した上で、会社として同じ方向を目指して進んでいきたいのです。そのためにはトップからのメッセージだけでは不十分で、ミドルマネジャーがトップの言葉をしっかりと受け止め、それをチームに浸透させていくことが重要だと思います。これを継続的に行うことが強い組織づくりに通じると考え、ミドルマネージャーの育成に注力しているところです。ホームページにも掲げている「リーダーシッププリンシプル(行動指針)」の浸透も、取り組みの一つ。「自分自身の会社だと思う」「全体最適視点をもつ」「誠意をもって人と接する」などリーダーに求められる指針を明示しましたリーダーシッププリンシプルは、リーダーの育成のベースとなる考え方となっています。

新型コロナウィルスの感染対策で、多くの会社がクラウドを使ったリモートワークを実施しました。当社のサービスが改めて注目されることになりましたが、将来的には“クラウドサービスを使って仕事をすることが当たり前”の世の中がやってくると考えています。日本は超少子高齢社会であり、すでに優秀な人材の採用が難しくなっているからです。

とはいえ、マンパワーが足りない分、一人の労働力に頼ることにも限界があります。クラウドサービスを使って間接業務を効率化し、生み出した時間を本業のために使うことは必然の流れと言えるでしょう。そして、それが日本の大部分を占める中小企業を強くし、さらには日本の発展へとつながるのではないでしょうか。サービスを通じて社会に貢献する喜びと、会社と共に成長する喜びを感じられる会社づくりを、これからも続けていきたいと思います。

株式会社ラクス 執行役員 経営管理本部長 兼 総務人事部長 宮内 貴宏 様 プロフィール 

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1992年上智大学文学部心理学科卒。富士通株式会社入社後、人事部門にて人事制度、労務管理、人材開発、採用に携わる。2003年人事コンサルタント、心理カウンセラーとして独立し、人事戦略、採用戦略、組織改革等のコンサルティングを行う一方で、大学、各種団体等でのセミナー、講演、研修活動を行う。2013年に株式会社ラクス入社。執行役員 経営管理本部長兼総務人事部長に就任し、現在に至る。

株式会社ラクス

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2000年11月1日設立。ITエンジニアスクール事業開始(現在はIT人材事業に吸収)、ITシステム事業(現在はクラウド事業に呼称変更)、統合メールサポートシステム「メールディーラー」の販売をスタート。中小企業の業務効率化を主眼においたITソリューションを発展させ、クラウド事業では中小企業の業務効率化、付加価値化に貢献するさまざまなクラウドサービス(SaaS)を、自社で企画・開発・運用。IT人材事業(提供:ラクスパートナーズ)では、「ITに関わるすべての人たちを応援する楽楽パートナー」として、IT人材を育成し、プロジェクトに派遣している。2015年、東証マザーズ上場。

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