あなたは隣の人をどのぐらい知っていますか? ~相手を理解する3つのフレーム~

2019.08.08

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「働きがいのある会社とは、“信頼”にあふれた組織である」ということを、これまでにもお伝えしてきました。働きがいのある会社では、経営者と従業員、上司と部下、先輩と部下、同僚同士など、様々な関係において、信頼関係が築かれています。信頼のある組織においては、人々は安心して自分の仕事に集中することができます。また、お互いに尊重し合い、より高い成果を目指して協力し合います。さらにはそれが新しい発想やクリエイティブな仕事につながっていきます。
一方で、「働きがいのない職場」においては、相互の信頼関係はありません。互いのことがよくわからず孤立感を感じる、経営が現場のことを理解してくれずストレスを感じる、コミュニケーションが表面的で深まらず仲間と親近感を感じることができない、といったような声があがってきます。それでは相手と理解を深め、信頼関係をつくるためのポイントはどこにあるのでしょうか。

「相手を理解すること」が信頼関係向上の第一歩

私たちは信頼関係を高める働きかけを「Giftwork®(ギフトワーク)」と呼んでいます。これはGPTWがつくった、Gift(ギフト)とWork(ワーク)を足し合わせた造語です。まるで相手にプレゼントをする(Gift)ように、人々が相手の期待や要求を上回るものを提供するように働きかける(Work)ことをGiftwork®と呼んでいます。Giftwork®を通じて、組織全体や相互の人間関係の向上を図ることができ、組織全体を信頼関係で結ばれた関係に変えていくことができます。
Giftwork®を実践し、相手との信頼関係を高めるうえで、最も重要なポイントは何でしょうか?それは「相手のことを知ること、理解すること」に他なりません。「なんだ、そんな簡単なことか」と思われた方も多いでしょう。それでは、ひとつ質問です。あなたは、隣で働く人のことをどのぐらい知っていますか?隣の人について知っていることを出来る限り列挙してみてください。仕事面でもプライベートの面でもどんなことでも結構です。さて、どのぐらい挙げることができましたか?意外にも知っていることが少ないと感じた人も多かったのではないでしょうか。
それでは、相手のどんなことを知ればよいのでしょうか。ここでは相手のことを知る・理解する上で意識したい3つの観点をご紹介します。

相手を理解する3つのフレーム

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1) 「何ができるのか?」…Skill スキル(知識、スキル、経験など) 

相手が「何ができるのか?」(Skill)を把握することは重要です。一緒に働くうえでベースとなるのは、“お互いに何ができる人なのか”ということです。これは仕事を一緒にしていると、比較的自然に知ることができるようになる部分でもあります。
「××業界に関する豊富な知識がある」、「高速でパソコン入力ができる」、「大人数での商品紹介のセミナー講師を務めた経験がある」、「分析ソフトを使った高度なデータ解析ができる」といった、仕事を行う上での相手の持ち物を理解することが重要です。何ができるかが分かると、効率的に役割分担を行いながらスムーズに協働を行うことができます。

2)「どんな性格なのか?」…Personality パーソナリティ(資質、性格、持ち味など)
また、相手がどんな性格なのか(Personality)を知ることも重要です。資質、性格、持ち味などを指します。「せっかちな性格だ」、「大人数で物事を進めることが好きだ」、「じっくりと物事に取り組むことが苦手だ」など、その人の資質や性格に関することです。
「この人と合うな」とか「合わないな」と感じるのは、このパーソナリティが影響していることが大半です。パーソナリティには“よい”・“悪い”といったものはありません。ただし、そのことを理解していないと、「自分と異なるタイプの人とは合わない」と、苦手意識を感じてしまうこともあります。自分との違いも含めて、相手のパーソナリティを理解することで、スムーズなコミュニケーションや協働のあり方を考えていくことができます。

3)「どんな背景や思いがあるのか?」…Context コンテクスト(個人的な事情、将来の希望、人脈など)

最後は相手がどんな背景や思いを持った(Context)人間なのかということを知ることです。先にご紹介した「スキル」や「パーソナリティ」は、長く仕事を共にするうちに、比較的自然と理解が進むこともありますが、この「コンテクスト」については、意識的に相手から話を聞いたり、情報収集をしないと理解することはできません。「どうしてこの会社に入ったのか」、「将来的にはどんな夢があるのか」、「どんな人たちと付き合いがあるのか」といった個人的な事情や将来の希望、人脈などのことを指しています。
実は信頼関係を強固にしていくための最も重要なカギは、お互いのコンテクストを理解することにあります。コンテクストの理解は、相手の言動の動機やモチベーションの源泉、喜怒哀楽のスイッチの理解につながります。

「自分のクセを知る」、そして「自分を理解してもらう」ことも重要

ここまで相手の理解をする3つのフレームをご紹介しましたが、自分の関心のクセを理解することも必要です。「スキル」はよく把握しているものの「コンテクスト」は理解していない人、「パーソナリティ」には関心があるが、「スキル」についてはほとんど興味がない人など、さまざまです。自分のクセを知ることで、より意識的に相手の多面的な理解を促進することができるのです。

また、相手を知ることと同時に、「自分を理解してもらうこと」も重要です。働きがいがなく、信頼関係がない職場では、「上司が自分の事を理解してくれていない」、「先輩がわかってくれない」、「同僚と理解し合えない」など、“周囲が自分のことを十分に理解してくれない”という不満がよく聞かれます。もちろん、相手があなたを理解する努力を行うことも大事ですが、同時に自分も相手に理解をしてもらうように働きかけていくことも大切です。是非自分自身はどういう人間なのか、何ができるのか、どういう性格なのか、どういう思いや考えをもっているのかなど、折に触れて自分から相手に伝えてみましょう。

 

働きがいの高い職場は必ず信頼関係があります。あなたが周囲を理解すると同時に、相手にも理解してもらえるように働きかけることを繰り返すことが相互理解の近道です。3つのフレームを意識することで、相手との理解を深め、信頼関係の高い働きがいのある職場づくりにチャレンジしてはいかがでしょうか。

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